生地 雅之

2022 01 Feb

年始リサーチ⑫

毎年恒例の新春の店頭リサーチが始まっています。毎年同時期にレポートしていますので、右下のアーカイブを紐解いてください。

90.ユニクロ銀座
もう大味過ぎて、失速に向かっているように見受けられます。様々な要因が入り混じっていると思われますが、根本的な原因はMDが時代に合わなくなってきているのでしょう.

特に布帛の担当者と思いますが、このような場合は人事異動がきっかけで回復すると思います。布帛MDerを外し、ニット(丸も横も)のチーフMDerを布帛に異動し、ニットのNO.2MDerをニットのチーフMDerに昇格させることを一度試みるべきでしょう

ニットのMDer担当はそう大きな狂いを見せていないので布帛に異動し、全体的に安定的なMDingを当面求めるべきです。それでもNGなら総入れ替えすべきです。

別途、経済環境の変化対応のズレはTOPがぶれてきている事にTOPが気が付いていないのでしょう。気が付いていれば修正を掛けられる実力のある人なのですから、掛けられていないという事は気が付いていないのでしょう。出来ないのなら後継者にバトンタッチすべきなのです。後継者の現在の実力が現TOPから見て未熟でも、そのポジションにつけば、それなりの成長も期待できるのですが、そのある程度のレベルまで育っているかの勝負なのです。現TOPが現在のポジションについた時には現在の実力はなかったと思われるのです。そのポジションについてから成長されてもいるのです。

91.アトレ川越
アトレとJRの館と同じ名前でも、ここは丸広百貨店の運営するアトレなのです。駅前立地の良さか、そこそこの入店客でしたが。この館のテナントレベルが今一なので、売上が取れていないと思われ勿体ないの一言です。

92.丸広百貨店
食品も含め、がらがらです。地方百貨店の再生は壁が厚いのです。

先日のニュースで松山三越のリニューアルが12月10日で完成して、話題になっていましたが、コメントを見ても、まだ利益貢献しているとの結果は出ていないようです。
1.    変わったことをやる
2.    トップラインを追う
以外の策(上記が正しいかは別ですが)は見えていないのです。本来ならこの施策で即年で利益が出てば良いのですが。数年後に黒字であればなどと悠長な事を言っていないで。

「三越らしくない」や「がっかり」とのコメントもあるようですが、歯牙にもかけなくて良いのです。
過去の地方百貨店の閉店に、近隣の人が「なくなって残念」「寂しい」とのコメントも多くあったのですが、日頃(購買して)支えていたのなら閉店の憂き目には合わないのです。

要は誰も助けてはくれないのですから、周りの目など気にする必要もなく、なりふり構わず必死に生き延びて頂きたいのです。本来の百貨店の役割を時代に併せての変革が出来ていない要因は否めないのですが、それが出来ていたとしてもお客様に買って頂く以外には存続はありえないのです。生き延びる事が最優先され、閉店や倒産後では何を言っても始まらないのです。

現在の百貨店は限定商品、先行発売以外は全く売れていないのですが、その積み重ねだけで利益が出るのなら必死に作りあげるべきなのです。しかし、それだけでは固定費などもとてもカバー出来ないのです。よって、根本的な構造改革が必須なのです。

1.館を作ってから、中身を決める方法から、一つ一つの完成品を組み込む店(ハードは共通にて)にすべき

   勿論100貨店でなく70貨店でも問題はありません。自店のお客様の必欲とされるものであれば、フロア毎にターゲットを変えても食えるなら
2.マーケットインからの脱却=プロダクトアウトに戻すべき
  自店のお客様の欲しいと思われる商品が見えなく(マーケティング不足)なり、商品幅を広げ過ぎ「待ちの商売に」て、何を押したいのかが判らなくなっているので、もう一度マーケティングを的確にし、絞り込んで売っていく「攻めの商売の」姿勢に戻すべきなのです。内製で無理なら外部に頼っても、出来る事が優先されるべきなのです。

3.その他もろもろあるのですが、お店毎に課題も異なるので、必要ならご相談下さい。

93.プリンスペペ(本川越駅ビル)
年明け最悪のガラガラでした。西武グループとしてはトラフィックを持っているので、デベロッパーを真剣にやればまだまだ道は拓けます。勿体ないの一言です。


現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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