生地 雅之

2022 31 Jan

帝王学とミドルの教育

過去から、企業のトップ・経営者(代表権のある取締役=代表権があっても自己判断・自己責任の取れない人は除く)は研鑽し、細かく指示すべきと申し上げてきましたが、なかなか実行に移せていません。的確に細かい指示を出し、出来ていないなら徹底した評価(信賞必罰)すべきと申し上げてきましたが、実現は出来ていません。

まずは前提として、自社・自分の出来る事と出来ない事の見極めが必須です。完成(結果)を求める限り、出来ない部分は当然外部のプロへの委託が必須なのです。外部委託の考え方は数回前のこのブログに記載の「内製化は正解か?」をご一読下さい。弊社のコンサル・コンセプトは、経営層に向けては基本「帝王学」なのです。しかし、トップ(経営層)はそう簡単には変われていないのです。

一般的なトップは立場も考慮され、自分の正しいと思う道をひた走り、結果が出ていなくても目を瞑ってしまっている(容認する)ケースが多いのです。では、どうすれば。それは次のミドルの教育を徹底するしか道はないのです。要はボトム(部長未満)が上を見ている事は通常(スタンダード)と認識して、ミドルの教育に尽きるのです。ミドル(代表権のない取締役から部長以上)の意識改革(座学・理論とOJT・実践)が必要不可欠になってきているのです。

トップは1人から数人であり、ミドルはそこそこ多くいて現場(実践現場のみではなく)に張り付いているので、トップ以上に隅々まで目が届いているのです。彼ら(ミドル)の意識改革ができれば、指の先まで血が流れるのです。そのためには上司が背中を見せて「追いてこい」ではボトムは追いてこないのです。このミドルから将来の幹部候補生(将来の後継者にも)が育ってくるのです。

ボトムには彼らの得意なやり方があり、目標に向かって自分のやりやすい道で到達したい(結果を出したい)のです。それを否定(やり方までを固定)する必要は全くありません。ミドルやトップは結果の達成度での評価でそれ(意思)を示せれば、それ以外の人にも伝わるのです。経営層は結果をまず望んでいるからなのです。これで企業の回る環境(釦を押して会社を回す)が整うのです。数回前のこのブログの「釦を押して会社を回す」をご一読下さい。

要は、トップが企業ビジョンを、数字のみでなく方向性まで明確に示し、ミドルを使ってボトムを回す事以外は残念ながら成功の道はありません。上記の自ら研鑽できるトップがいれば大丈夫なのですが、殆どスーパースターではないのです。その認識があればやり方は見えてくるのです。地に足が付いた経営がまず必要であり、「当たり前の事を当たり前のようにこなす」事が出来る会社にすべきなのです。給料を貰っているのですから、厳しいのは当然です。当たり前の事については、このブログの過去(昨年12月)に記載の「誰でも出来る事」をご一読下さい。

そのためにもミドルの育成が重要であり、少なくともトップの考える企業ビジョンを明確に腹落ちし、具体策を考えてボトムを引っ張っていく組織こそ望まれているのです。このミドル向けセミナーも弊社が対応させて預いているのです。一人でコントロール(管理・把握)できる人間は4人程度なのです。偶数であるべきで、意見が分かれた時に上司が多数側に流れないで上司の意思で決定し、責任を取るためになのです。意思決定もしない・責任も取らない上司は不要です。

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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