生地 雅之

2024 26 Feb

イトーヨーカド―とアダストリアとのコラボ

2月19日付日経MJと繊研新聞に表題の件が記載されました。イトーヨーカドーの木場店で15日にスタートとの事です。小さい売場でのTRYはビジネスは「小さく生んで大きく育てる」が基本ですら間違っていないのですが、間違っているのはそれ以外で、先週+先々週のブログのように足りないものだらけなのです。

小さいのは自信のなさを表しているのでしょうか、イオンリテールは船橋店や浦和御園のように、足りないものが殆どでも。一機に全部リニューアルさせるのです。、

 

表記の売場を早速拝見してきました。間違っているのはすべてであり、MD企画がアダストリアなのです。

1..まずターゲットが見えていない。

IYやアダストリアにはこの店にアダストリアの企画を着てほしい人は殆ど来店されていません。結果売上(利益)を取るには、来店既存客のニーズを把握した商品を展開する以外道はありません。自社の新規顧客を確保するには、伊勢丹新宿店のMD以外は百貨店と言えどあり得ないのです。要はアダストリアのIY既存顧客のマーケティングのなさと自分の企画中心で、IY顧客のマーケティングがなく、を載せてIYに来店される人には売れる筈もないのです。IYにその目線がないのです。

 

2.。しかし、生産はIYであり、「安かろう悪かろう」の商品を的確に作ってくるので売れないのです。過去から申し上げているように、GMSでもユニクロ等よりも素晴らし商品(全部ではないが)を作れるのですが、それは「まぐれ」であり、結果できているのに、どれがその商品なのかも自分で理解もされていないのです。

 

  アダストリアの自社企画のまま、生産はIYであり、NGなのです。

売れるには上記マーケティングの上、ターゲットに合う良い企画を構成し、それをいくらで売りたいかから入るべきで、先に上代から入る企画では「安かろう、悪かろう」になって当然で、まずは、この素材・デザイン・仕様から入り、ココは譲れない部分を死守すれば商品の顔ができ、結果売れていくのです。付加価値を残すコトストカットの優先順位が見えていないのです。

  教育もしないで、自社のその目線を持ったバイヤーの育成ができていないのです。単なる「服好き」や定例の人事異動では、安く作るバイヤーしかできる筈もなく、優秀なバイヤーなどが育つはずもないのです。

 

過去に、しまむらと某アパレルがこのような企画コラボをやり、すぐに頓挫に至りました。そこは買取なので、しまむらの在庫が増えただけなので、アパレルにおいては買取ビジネスなので、しまむらの在庫など気にもしていないのです。一過性でも売上が欲しかっただけなのです。

表記もコラボはどちらにも将来がなく、アダストリアにとっては、企画がお金になり、IYは在庫が増えるだけなのです。よって、数シーズンでなくなりでしょう。

 

ユニクロの「+J」等は最初から分かってのコラボなのです。

マスコミを使って「売れた、売れた」表現は儲かっていれば継続されるのに数シーズンで辞めるのは儲かっていないからであり、勝ち組の「ユニクロ」や「ニトリ」がやっていることはすべて正しいのでそれを真似すれば、勝ち組になれると。それを見極める目線がないのです。なければ「知見は買えば良いのです」から。最初は買わないと競争の原理で先駆者に勝てないので、「負け組」になるのです。

 

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

 

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。

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