生地 雅之

2019 23 Sep

CAST:

8月に原宿にOPENしました三陽商会の新ブランドの「CAST:」を見てきました。

素晴らしいブランドで、現在のトレンドを吸収し、価格も百貨店ブランドに比べ抑えていて、チャネルを間違わなければ十分戦える内容と判断しました。

このお店は今までギルドプライムを展開してきており、そのままブランド変更しての展開になったようです。

 

このお店はアンテナショップに位置付けと思われますので、路面の直営店はこの1店にとどめ、都心の百貨店から導入すればうまく広がる可能性を秘めています。つまりチャネルを間違うと失敗するのです。

前年のMPストアの商品は百貨店価格の30%OFF程度であり、この「CAST:」も同様ですが、

MPSはその価格のままでFBやSCに展開し、売り上げが取れない状況に陥っているのですが、同様の価格ラインですが、百貨店に展開すれば十分に戦えるものと思われます。百貨店以外のチャネルでは難しいと思われます。

 

新体制に代わり、新戦略は「脱百貨店」であり、EC強化とFB+SC向け新ブランドでしたが、どちらもうまく行っているようには見えず、ECが少しはUPしているものの大幅な伸びではありませんでした。実際の業績の下支えは百貨店(前年比少しの割れ)であったのです。

商品のグレードが高く、百貨店層のお客様に満足な品質管理をされており、結果コストが高く、百貨店以外のチャネルでの展開は難しい状況なのです。精一杯で30%OFF程度が限界なのです。オンワード樫山のSHARE-PARKも同様でした。

 

このブランドはこの秋に30店舗でのデビューとされており、ストアーズレポートの9月号の記事を見ると、FBやSCを含めとなっています。すでに地方百貨店でのデビューが決まっているようですが、上手くいくことを願うばかりです。商品企画や営業の現場では経営とは別に「地に足がついた」対応ができており、小売りの三越伊勢丹も同様に見受けられます。

ストアーズレポートの編集後記にもありましたように、20~30歳台の婦人服は結構こなれた価格で、百貨店には展開されていますが、まだまだ認知度が低く、コスメ以外は期待されていません。もっと認知度を高め、コスメからでも婦人服へ、食品へ、LIVINGへと若年層の取り込みを仕掛けてほしいものです。

 

 

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

 

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。

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