生地 雅之

2021 22 Nov

雑誌業界も能動的になれ!

先日(10月11日)のブログの「頑張れ出版社」の続編として、
業界全体が椅子に接着剤が付いていると百貨店業界を揶揄した知人の言葉ですが、この業界にも当てはまっているのではと見受けられます。
自分事で恐縮(ブログでプライベート面を出す事は嫌)なのですが、小職はまったく業界の素人ではあり、過去(小学生位から)小説を書く事が好きで、自作のミステリー(駄作)を沢山書いていました。高校生時代には懸賞にも応募し、佳作(下手の横好き)になったこともありましたが、所詮素人の域を出ていません。

高校、大学とミュージシャンに憧れてはいたのですが、飯が食えるほどのギターの技術もなく、アルバイトで服を売っていましたが、結果趣味と実益を兼ねたアパレルへの就職に辿り着き、仕事が性に合ったのか成績が良く、褒められまくり「豚が空を飛び」一部上場した会社の取締役にして頂いたのです。会社都合(M&Aで役員3名に)で退任を余儀なくされ、財務・経理面以外の営業、企画、マーケ畑に精通していたので、その方面を生業にして独立して現在に至っています。

学生時代には海外の探偵小説(シャーロック・ホームズ、アルセーヌ・ルパン等)、国内では江戸川乱歩、横溝正史、黒岩重吾、内田康夫、西村京太郎、山村美紗、赤川次郎まで、重い物から軽いタッチのモノまで乱読していましたが、大人になってはアーサー・コナン・ドイルやアガサ・クリスティー等のDVDを、音楽関係でもローリングストーンズのCDやDVDを買い漁っていました。併行しては音楽雑誌のロッキング・オンやギター・マガジンも、独立してからは、ビジネス書を出したり、業界紙に論文や経済紙にコラムを書いたりコメントを出したり、経済紙のオンラインで論文を寄稿したりしていまして、文字にはいまだに関わっています。

このような状況の中、出版業界素人であっても、横溝正史氏の小説のカバーを話題のイラストレータが書いたカバーを変えただけで中身を変えてもいないのに、若者受けして一過性とはいえ大幅な販売数を叩いたことも目に触れています。昔の日産のコンセプターがマーチのエンジンにBeの外側を被せただけで値引きなしに1万台売れたと同様の事なのですが、このコンセプターは「最中の餡子はそのままで、外側を買えただけ」と表現されていましたが、
11月19日(金)の日経MJにも「文藝」の女性編集長が編集改革をぶち上げ、粛々と手を打ち出し、旧態依然の体質を変えつつあることが記事になっています。

斜陽産業と言われて久しいのですが、小さくても、少なくてもやれる事はあるのですし、自分でもできる事から手を出し、ミニ改革も進んでいるのです。一人では、一社では何もできないと諦めずに出来る事から粛々と改革に進みだしているのです。小賢しい手段だとか批判する前に、自分は何をしているのでしょうか?昔の人は「汗を出せ、汗が出なければ血を出せ、血も出なければ黙って去れ」と言われていた時代もあったのですが、現在では「血を出せ」とは言えないのですが、だからと言って何もしないで台風(この苦境)が過ぎ去るはずはないのです。自ら立ち上がらなければ、

まず、愚策という前に「やるべき事、やるべきでない事、やらないと判らない事」の3区分して、知恵を絞ってローコストで進むべきなのです。先日某セミナーで教えられた事ですが、社内会議で多く話す事、全員が話す事、外部の異見を多く聞く事の3TALKから手を出すべきです。アイデアやヒントはその中から出てくるのです。それを現場で確認して、手を出すか否かは自社の実力と立ち位置との相談なのですが、


1.    前売り実態(どこで、誰に、どのように、どの位、何時等)の把握
2.    結果(売上数、売上額、利益額等)の確認、最低広告収入無くても0に(業界は広告収入なければ)
3.    買って貰えないなら、売りに行くと言った能動的な姿勢も必要不可欠です。


他業界では豪華シャンデリア付のバスで、コロナで買いに来られない地方のお金持ちに売りに行っている事も、セブンイレブンは移動コンビニで離島まで売りに行っているのです。何もそのままではなく、自業界・自社に置き変えて、活用する考え方が必要なのです。
そう簡単には打ち出の小槌(新機軸)はなく、他業界の参考事例を吸収する事でも沢山の知識・知恵が隠れているのです。物まねでも二番煎じでも十分活路はあります。「座して死を待つ」よりは。

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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