生地 雅之
適したコンサル選び
一般的な経営者は、「自社は出来ている、自社の社員は優秀だ、精一杯やっているから
誰がやってもこれ以上は無理」等のコメントが一般的なのです。
そういう企業にはコンサルは不要です。同じサイドに立てないからなのです。
いつも述べていますように、
ビジネスは①ブレインワーク(知恵)、②ネットワーク(顔)、③フットワーク(実行力)が必要なのですが、実行力は部下を使い、知恵は外部からと言っていますように、知恵は買えば良いのです。
問題は事業に精通しているコンサルでないと理論のみなのです。
正しい(当たり前)の事が出来るなら赤字の会社は存在しません。
現場といっても同じ業界ではなくても、一つの業界の深堀経験者であれば違う業種でも何が起きているのかが把握でき、判断できるのです。
就職先として人気業界のコンサルは大手に就職したがる現場に精通していない若手の話で、事業に精通していないコンサルは確かに「不要」と言っても過言ではないでしょう。
要はどこかで業界とは違っても現場を精通し、それを経営目線で俯瞰し、他業種も含め経営方針や改革・改善案と方法まで具体的に提示できないと意味がありません。
納得すれば人は動くのですから、納得できる理論とやり方のアイデアまで出せるコンサルが必要です。
何故かというと、言われた通り動いて結果がでなければ、指示を言い訳に出来るからなのです。
指示した側(経営層と一枚岩のコンサル)は、その部下が精一杯働ける環境作りにも配慮しなければいけないのです。
大手コンサル企業は、年額何億円もの報酬の企業も存在しますが、払う側は払えるのでしょうが、「何のために」という明確な業務依頼をできていない企業もあります。
また、欧米ではコミットする場合もありますが、日本のほとんどは定額制なのです。
理由は目標を明確にできない事(個別に目標は設定できるのですが、契約前にその企業の実態を把握し、個別項目別に目標を掲げ、度合い(目盛り)を設定してからなので、ある程度の期間が掛かるのです。
それでも定額制になっているのは、コンサルタントの提案が指示・命令ではなく、アドバイスに過ぎないからであり、その内容がその企業の容認できない内容(企業コンセプトに反する等)なら実行しないのですから、コミットが不可能なのです。欧米の一部ではそこまでやってからの出来高制も存在するのですが、
例えば、国に税金を過払いした企業が取り返すのに、出来高制で会計士を雇い、1億円の税金を取り戻しその50%を報酬として得たりという事例もあるのですが、何故そのような契約をしたかと言えば、その会計士でなくとも依頼しなければその企業は50%の5千万円も取り戻せないからなのです。どちらが得か?
日本では利益改善の50%も払えば、一般的に赤字企業の依頼であればやっと黒字化してもコンサルに利益の50%を払えば、再度赤字に転落することも多く、コミットできなくても定額制なのです。どちらがお得感があるのかは、企業毎の考え方なのですが、
税理士は税理としての位置付けとして活用すべきで、経営コンサルではありません。上記会計士も同様です。経営方向性(自社事業の健全な発展を軸に、安定性にある黒字化)を見出す手助けをするのが経営コンサルなのです。
問題はどのように、経営戦略を作り、どのような戦術で到達するのか、「いつまでに、誰が、何を、どのように、どのくらい」進めていくのかのチャート作成と、柔軟な運営が求められています。「水に定型なし」ですが、ベースには経営理念も、
本来コンサルは、TOPに依頼されて始まり、TOPがミドル(代表権のない取締役~部長)やボトム(部長未満)のレベルを引き上げて、上手く回る企業を構築したいのです。それをTOPが気付いているなら、
また自分でできない部分を理解しており、コンサルに依頼されるならまだしも、TOP丸ごと一緒になって意識改革の手を付けなければならない企業も多く存在しているのです。
しかし知恵を外部に求め、納得した部分を取り込み、部下を使って事業を回し、結果を求めるTOPこそ現在はできていなくとも、仕事(自ら成長)ができる可能性を秘めているのです。
そのコンサルを見つけられるネットワーク(顔)こそ、自ら広げておく必要があるのです。
現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。
是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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