生地 雅之

2021 06 Sep

データ解析能力と商売(儲ける)能力

過去に某大手小売業のデータの解析実態を見る機会がありました。
当時でも、素晴らしく細かい解析(作業)をされていました。


しかし、その解析からその後、そのデータによるビジネスは何も生まれていません。
理由はそのデータから何も読み取ることができていなく、自社にとっての活用が生まれていない事に尽きます。
勿論、データ解析する方とそのデータを読み取り、ビジネスを生み出す人は違う事も多いのですが、データという素晴らしい「過去の嘘の無い結果」から何を見つけられるかの視点がないのです。


データは過去の結果ですが嘘ではなく、その結果から顧客の嗜好や動向を読み取る力(視点)が不足しているのです。AIでデータの解析が出来ても、自社顧客に対しての的確なシナリオが描けないのです。問題は自社が何をしたいのか?そのために手元にあるデータ(結果)のどの部分が必要で、不要は何なのか?の見極め、不要な部分を捨て去り、自社がしたい事に対して欠落している部分を認識し、収集する事ができないのです。


基本的には、
1.    何をしたいのか?
2.    そのために必要なデータとは何か?
3.    手元にあるデータのどの部分が必要でどの部分が不要かの見極め
4.    不足のデータは何か?
5.    それをどう集めるのか?


A.この見極めが出来る目線がまず必要
B.自社のしたいビジネス(儲ける事業)を組み立てられる構築立案
C.それを実行に移せ、結果を出す事
この3点こそ重要で、その目線を持てる人と事業の立案と実行できるの人の育成(OJT)以外にはないのです。

この目線がないので、まずは「出(いずる)を制する」コストカットが優先され、何でも内製化に走っているのです。そのコンテンツの出来栄えなどは全く無視であり、小売業でいえばお伝えの方法の「質」の低さにて、お客様にお伝えできていない事により、結果(利益)が伴わない状況に陥っているのです。低い「質」の認識もないのです。結果が出ていない内製化とは「安物買いの銭失い」に等しく、社員を徒労に導いているのです。

まずは、人材育成が出来ていないのでコストカットに走るには仕方がない部分(企業存続のため)は理解できるのですが、この苦境の中、今までの汗だけでは乗り越えられないのですから、汗を掻く(まず脳に、知恵が出ないなら体に)事が必要になっているのです。組合とよく協議してでも、今まで通りでは企業の存続も危ういのです。

今まで通りで台風が過ぎ去るのを待っている状況(他力依存)なら、何も自力では復活できないので、まずは汗を掻きながら、今まで以上の業務、つまり併行して上記の人材育成が必要不可欠なのです。難しいとは思いますが、そのように感じられたなら弊社にご相談下さい。

過去なら、「知恵を出せ、知恵が無ければ汗を出せ、汗もなければ血を流せ、血も流せなければ黙って去れ」と言われていたものでしたが、現在では汗を出させる事までは企業としては命令できる部分なのです。但し、現在は「背中を見せて」等は通用しなく、汗の流し方まで「手取り足取り(上げ膳、据え膳)」が必要なのです。この部分を企業が理解できていない事に気づくべきなのです。

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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