生地 雅之

2022 06 Jun

店頭リサーチ「カメイドクロック」

掲店は過去にサンストリートと称し、過去には幾度も来館したのですが、字型もテナントも今一つであり、見るべき点は何もなかったのです。都内でも「陸の孤島」的な商業施設なのでしたが、本年4月28日にカメイドクロックと名前を変えてのグランドオープンなのです。
野村不動産がベースで、後ろのプラウドタワーという高層マンションもあり、商圏は小さくても密度の濃い商業施設なのです。最寄り駅にはJR亀戸と東武亀戸線の亀戸駅(徒歩5分程度)となっていますが、地下鉄が通っていなく、都民には不便なのです。

江東区は南北の交通機関が弱く、都バスがメインで地下鉄の延伸を待っている状態なのです。元セイコー跡地らしく、クロックという名称もそこから来たようです。
近隣の商業施設には亀戸駅にアトレ(元テルミナ=駅ビル)があり、便利さでは勝てませんが、掲店は面積が大きいので、バラエティさではここの方が勝っています。他には北砂のアリオ北砂、イオン南砂があり、南に行けば南砂町にスナモがあり、ファミリー層はこのスナモに集中していました。

隣の錦糸町は最近PARCO(元西友=楽天地の場所)やアルカキット(元錦糸町そごう)やマルイ、少し離れてのオリナス(東京建物)、ソラマチもあり、JR総武線のみでなく地下鉄半蔵門線も繋がっており便利なエリアであり、亀戸も利便性では勝てません。但し、どれも中途半端な商業施設であり、最近できたPARCOもデビュー当時は地域密着型であり、地元の顧客の評価も高かったのですが、数回前のブログにも記載のように、PARCOが基幹店の渋谷に引きずられたのか、地域密着から遠ざかっているのです。一番の売上はテルミナ(駅ビル)か?

よって、錦糸町もそれなりの商業施設が一つ出来ただけで大きく変わるマーケットなのです。
錦糸町はJR錦糸町から地下鉄東西線に出るには都バスのみで、アリオ北砂も経由し通過点の南砂町(バス停からは少しある)も通り東陽町(バス停からはすぐ)まで15~20分程度なのに、亀戸からは商業施設を通らない市街地コースで30分以上も掛かるのです。葛西行きもあるのですが、亀戸としてはこの「カメイドクロック」が商業施設としてはそこそこまともであり、トラフィックの改善待ちだけなのです。
テナントショップ名は掲店のHOME-PAGEをご覧いただくと一目瞭然なのですが、特に話題はALPEN-OUTDOORSの新店であり、このような店は柏のフラッグショップやALPEN-TOKYOよりは数段レベルの高い店なのです。コンテンツや拘りはそこそこあり、後はビジネスモデルを早期に完成させるのみですが、黒字化はまだ先の様です。現在定型をTRY&ERRORしながら模索している段階と見えます。ヒントはららぽーとや掲店に出している店のノウハウをユニクロのように売場構築等を完成させることと、無印のブランディングを参考にすべきでしょう。

このアウトドア・ブームは現在「猫も杓子も」であり、既に渋谷PARCOの5Fやイオンが大きく屋小さくも始めており、最近は100均のセリアまで簡単な看板を立て、「なんちゃってアウトドア」を始めています。本物志向のブランドは新潟や長野にキャンプ場所を設置したりし始めていますが、果たしてどうなるのか?オリンピック前のスポーツブームはオリンピック終了後マーケットは半減したとも言われた事はどう見るのか?昭島にある「アウトドアビレッジ」は今まで良く維持できたものと見受けられ、今後の展開は維持できるのか?不透明なのです。

勿論、悲観的ばかりでは何もできませんが、やる前に失敗すると思われる事に無闇に手を出す事はいかがなものか?
1)    やる前に成功すると思われるもの
2)    やる前に失敗すると判っているもの
3)    やらないと結果が判らないと思われるもの
この3つに区分し、3に入っているモノの見極めが不足していないでしょうか?
勿論、2は当然の如く、3のビジネス・フレームや目的、目標、計画・手順等の5W1Hの第三者目線による冷静な確認が不可欠なのです。


現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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