北村 禎宏

2020 11 Mar

カスハラの脅威

 3.11という日付がすっかり霞んでしまいかねない世界とわが国の情勢になっている。そんな中、カスタマー・ハラスメントなる概念が一般化しつつある。

 もともとモンスター・ペアレンツやヘビークレーマーとは言われてきた。いまや、マスクをはじめとする衛生商品を取り扱うドラッグストアのスタッフがカスハラに心を痛めているという。ある社会学者は「強者」と「弱者」の格差の溝が一層浮かび上がったとの分析コメントを発した。

 ストレスもそこからくる感情も個人としては致し方のないところかもしれないが、この事態は全世界の人類が忍の一字で戦い抜くしか方法がない。店頭で奮闘しているスタッフの人々に、感謝こそすれ暴言を吐いたり理不尽な要求をすることがあってはならない。

 休業と休校の違いも認識していなかった私であるが、カスハラという言葉も辞書にはなかった。
1.17で初めて活断層を認識した人々も少なくないだろうし、3.11ではメルトダウンという言葉が一般化した。わかっていないこと、知らないことがこのような状況を契機に、これからもたくさん出続けるのだろう。

 私たちのビジネスも多大な影響を被っているが、こんなときこそ、これまでほとん手をつけることができていなかった実家の大片づけをおこなったり、主婦業に忙しい家内の負担を少しでも軽減することに寄与して、自身の平穏を保つとともに、もっとも大切な家族に安穏オーラを発散して
ただひたすら時間の経過に身をゆだねるだけだ。

 人類の生命を脅かし続けてきた三大天敵である、「戦争」「飢餓」そして「感染症」に打ち勝つには強靭な理性が必要になる。