マサ 佐藤

2018 05 Feb

より深く考えなければならない時代になった

★冬が寒ければ売れる筈??

この冬は記録的な寒さです。通常このような寒波に襲われた場合、アパレル小売業の売上は悪くない筈です。なぜならば、メンズ・レディースに捉われず、アウターの売上構成比がシーズンで30%を超える組織は多くあります。また、マフラー・グローブ等の売上も上がる筈です。(秋冬偏重型の組織はこの業界に多く存在する)

 

特に上場企業等の売上報告等をみると、ここ最近は「暖冬の影響で~~_| ̄|○」などと記載してあった組織も多くありましたから、この冬の記録的な寒波は大歓迎な筈です。また昨今、日本の景気も上向いてきています。(実感出来ていない人が多いかとは思いますが...。バブルのときもそのような人は多くいた。)もう売上があがる要素しかありません。

 

★一部の組織を除いてはこの秋冬もアパレル小売業は厳しい??

しかしながら、この冬も「衣料品の売上が絶好調!!」などとはあまり聞きません。UNIQLO等1部の組織では、売上が好調と報道されることがありますが、全体の感じはこの冬もさほどでは??の状況ではないでしょうか??

 

以前であれば、気候のプラス要素と景気のプラス要素が重なれば、アパレル小売業全体が潤う傾向にありましたが、もうそういう時代に戻ることはないでしょう。

それだけ、顧客の側が成熟してきているということと、嗜好品の多様化もあり、服以外にお金を使うことが増えたことが要因と言えます。

★定番品ではもう勝負できない??

また、UNIQLOや無印良品のとくにトレンドに左右されにくいような定番商品は良くできています。しかも気軽に買える価格でありながら、クオリティも驚くほどです。

以前であれば、どのアパレル小売業のショップ・ブランドでも「定番品」と呼べるような商品があり、セールせずとも売れる。来年も在庫を持っていても大丈夫!という時代がありました。しかしながら、このご時世。定番品と勘違いし、市場の進化を見誤れば、そういった商品はあっという間に在庫過多に陥り、経営に悪影響を与えることでしょう。(デザイン・パターンの優位性ももやはないに等しい。)

 

また、現在はこの秋冬の検証等が行われている時期であるとは思いますが、「この冬はアウターや防寒類が足りなかったから、次シーズンは増やそう!!」なんて言う安易な反省をすれば、間違いなく次のシーズンは「気候の影響で在庫ガ~~!_| ̄|○」という反省をWEBページで記載することは確定です。

 

この時代は、既存の多くの組織が現状のMD手法を改変すべき時代になった言えます。

 

★これからの時代。深く考えることが重要

では、色んな意味で多くの組織が以前のように生き残ることが難しい時代。どうすれば生き残れるのか??なんて正直。私にもわかりません。

 

以前のように「隣の芝生は青く見える」的な発想。安易な模倣。過去の成功体験ばかり語る。拘る。EC頑張ればダイジョブ等の短絡的思考では通用しない時代なのです。

だからこそ、顧客の本質を見抜き、物事を深く考え、自分たちの長所を理解した上で、時代の変化に対応した手段を柔軟に考える。そんな人材や組織には逆にチャンスが巡ってくる。ある意味。本当に良い時代が到来したと考えるべきではないでしょうか。

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