マサ 佐藤
仕方がないと...。諦めるな??
★ECの闇??
昨今、ECの強化(売上構成アップ??・規模拡大??)が言われて久しいですが、現状のECの問題点をよくついた記事を見つけました。
http://topseller.style/archives/6769
以前私も現状の実店舗のタイムセール乱発のことをこのブログで書きましたが、ECは更にその上を行く現状のようです。このままタイムセールを連発して売上を稼いでも、プラットホーム側には何ら影響はありませんが、疲弊し場合によっては倒れてしまう組織も今後出てくるかもしれません。
では、タイムセールをセールを乱発するような状況に陥ってしまうのか?プラットホーム側にも大いに問題があるでしょうが、要因としては多くの在庫を抱えている。残しているということにつきるでしょう。
★在庫の残る要因とは??
在庫が多く残る要因というのは多々ありますが、一番の要因は?
”売上(金額・数量)以上に多くの商品(金額・数量)を仕入れている”
ということです。では、なぜ売上以上の仕入をしてしまうのか??を以下簡単に記すと??
・生産・仕入ミニマムの問題
・MD予算設計・運用の問題(現実的でない売上予算と期中のコントロールが×)
このようなことになるでしょうか。今回は生産・仕入ミニマムに絞ってこの問題を考えていきたいと思います。
★商品を作るにはある一定数量のミニマムが必要になる。
この業界の仕事に携わる皆さんならご存知でしょうが、商品を作る際には必ず一定数量が必要になります。そのことをミニマムという言葉で表しますが、例えば、生地1反分(50m~60m)は必ず商品を作らねばならない。(生地を残すとその分生地ロスが発生し、原価が上がる)
ましてや海外生産ならば、1カラー300枚。1アイテム1万枚以上等のミニマムが必ず発生します。
要は、計画段階ではそんなに数量が必要でない商品も、ミニマムが発生するがゆえに売れる以上の商品数量を仕入しなければならない。ということになり、そのぶんの商品数が在庫として多く残る。結果的に在庫消化のために計画以上のセールを強いられることになり、タイムセールが多発する。という状況に陥ります。
★何か解決策はないのか??
解決策としてまず重要なことは、ミニマムによって起こる事態ということを事前に考えておく、知っておくことが重要と言えます。場合によっては他事業部(場合によっては卸)との連携を事前に視野にいれておくべきでしょう。
しかしながら、上記のように他部署との連携が使えない場合等はどう考えるべきでしょうか?以下記載することは、あくまで1例として捉えてください。
”例えば、期で売上20億。粗利率50%。仕入原価率30%。の事業部があるとする。期での消化率を100%だとした場合。元仕入売価換算すると、約33億円の金額を仕入したことになります。すると商品点数は比較的多くの商品点数が仕入れることが可能です。(ミニマムクリアも容易?平均元売価5000円の場合。約67万点の商品仕入が可能)
しかしながら、このケースでは期で40%オフをすればこの結果になります。
であるならば、上記のケースでの平均元売価を20%ダウンの4000円にする。(このケースだと最早リブランディングしたことになりますが...。)更に、仕入原価率40%に変更すると?約25億の仕入金額を仕入れたことになります。すると商品点数が上記のケースより減少しますが、そのことは原価高上昇で交渉の余地が生まれます。また、期でのOFF率が20%になりますので、タイムセール等を必要としなくても良いでしょう。結果売上も粗利も上記と同じ額になりますが、顧客からみた信用度はどう変わるでしょうか?”
★顧客の視点に立ち、長く支持されるブランド・ショップを目指すには??
上記の方法論は極端な例(リブランディングと同じ)とも言えますが、売上以上の仕入をし過ぎない。そして、必要な売上・粗利を確保するための設定を決め実践することが重要です。
更に前回のブログでも述べたように、
品揃えを増やせば増やすほどミニマムクリアの条件が厳しくなりますし、現実品揃えを増やせば売れるわけではないのですからそのような視点も併せ、自分たち組織の「最適」を見つけ実践すべきです。
だからこそ、感性や目先の利益ばかり考え商品を作り仕入をして「ミニマムあるから在庫残っても仕方ないよね~?」「そだね~!」ではなく、今自分たち組織の持っているスキル。顧客のためにあるべき姿を考え、商品に反映させる。そして、算数を使い自分たち組織の最適なMDを見つけ実行する。このことが必要なのではないでしょうか?
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この度はブログをご覧頂きありがとうございます。次回もどうぞよろしくお願い致します。