マサ 佐藤

2018 20 Nov

典型的なダメ成長戦略??

★繊研新聞社主催でstylepicks代表深地雅也さんとトークイベント開催します

 

繊研新聞社主催で12月4日。(株)stylepicks代表深地雅也さんと弊社代表マサ佐藤「ECにおける在庫問題を解決する5つの手法」というタイトルで、ECでたまりやすい在庫をいかにコントロールするか?について2時間にわたってクロストークを行います。
申し込みは下記リンクよりお願い致します。

https://senken.co.jp/posts/inventoryinecbusiness-seminar

 

★伊勢丹三越の成長戦略?

先日伊勢丹三越の決算会見がありました。 以下。そのことが纏められた記事になります。

 

”新時代の百貨店"へ、三越伊勢丹HDが新たな成長戦略を発表”

 

https://www.fashionsnap.com/article/2018-11-08/isetan-19032q/

 

この記事の中で以下のようなことが書かれています。以下抜粋すると。

 

”会見で杉江俊彦 代表取締役社長執行役員(CEO)は、新たな事業戦略としてITや店舗、人の力を活用した「新時代の百貨店(プラットフォーマー)」を目指していくと発表した。”

 

★深地さんの的確な指摘

この記事にすかさず反応したのは、今度繊研新聞社主催で12月14日にトークセッションを行う深地雅也さんです。深地さんは以下。自身のnoteでこのことについて以下のように言及しています。

 

○消化仕入れのままECを強化? これ、何度も言ってますが改めて。百貨店は基本的にはブランド側との契約は消化仕入れという形態です。つまり売れた分だけを百貨店側が仕入れるという在庫リスクを取らない方式ですね。しかも販売員もブランド側の社員。つまりこの発表は、

 

「在庫リスクは取らないけど、EC強化するからその分の商品もちゃんとブランド側が担保してね」

 

ていう事です。これがまだZOZOやAmazonのように、自社がリーチできない顧客を持っていたり、売上がすぐ上がったり、代わりに集客してくれたりって内容なんであればそれもまだわかります。しかし、いつも言っておりますように国内の百貨店のECは商品はスカスカだしコンテンツも不十分。サイトに回遊しているのはほとんどが店頭情報を入手する目的のユーザーばかりでしょう。〇

 

また、深地さんは撮影等で起こりうる現場のトラブル等にも具体的に言及しています。詳しくご覧になりたい方は、以下の深地さんのnoteを購入してください。

 

https://note.mu/fukaji/n/n2e03a92f75d0

 

★リスクを負わない改革などあり得ない。

今回会見での述べたようなことは、深地さんが言うように私も実現不可能ように思えてなりません。

 

これは、昨今言われている根本的な問題点が解決できていないからです。 それは??

 

・リスクを負わない改革は有り得ないということ。

 

・自社・百貨店がもつ本当の強みを理解しているのか?ということ。

 

この2点です。百貨店。とくに衣料品事業は、その殆どが深地さんが言う通り、委託商売です。ステイタスの高いブランドは買取ますが、自分たちがステイタスが低いと判断したブランドの商品は、徹底して委託商売に拘ります。また、販売員の提供も要求されます。

 

リスクを負わないその姿勢は、過去のPBの失敗でもわかるように、成長を妨げるものにしかなりません。また、委託商売に拘ってきた背景からMDの管理的な仕組みは皆無です。

 

にも関わらず、在庫が実店舗よりも溜まりやすいEC。しかも都合よくプラットフォーマーに収まろうなどとの、上から目線は最早。即刻辞めるべきです。

 

★もう少し顧客視点で考えたら??

百貨店がもつ、そもそもの強み;とはなんでしょうか? 私自身も理解していませんが、自社の幹部の理解はその上を行く酷さのように思えます。但し、もう一度原点に立ち返り顧客視点で百貨店の強みを浮き彫りにするべきです。

 

今後百貨店が成長するのは難しいことだとは思いますが、まず目指すべきは、

 

”残存者利益を獲得する

その姿勢なのではないでしょうか?

 

そもそも、百貨店の顧客が高齢化し、または顧客ではない外国人ばかりなっています。

そういった状況では、元来の顧客は、実店舗に中々通えない状況になっている筈で、そのことにどう対応していくのか?そういう視点も必要ではないでしょうか??

技術革新やIT等を活用し、普段ITに触れる機会が少ない、触れようとしない高齢者等へIT等を活用したわかりやすい且つ便利な仕組みの構築は考えないのでしょうか?

 

この業界にいる方々は、百貨店と言えば、新宿の伊勢丹;梅田の阪急目線で物を見がちになりますが、そのような常識は一度棄てた方が良いのではないでしょうか?

 

最後に今回の成長戦略を読み進めると、如何にも的な”美辞麗句”を並び立てたような。。。どこかの評論家に言われたような。。。過去にそのことで失敗した組織・企業と同じような文言が並んでいます。 同じような末路にならないことを、ただただお祈りいたします。

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