千金楽 健司
「衣料品の消費は縮んだがネット経由は増えている」
これは先日の日経一面に掲載された図です。
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「Amazon Fashion が本格的に日本を狙いにきたぞ!」という話題がニュースとして取り上げられることが増えてきました。“米ギャップの多くの店舗を閉鎖に追い込んだ(アマゾンの)衣料品販売高は3兆円規模との調査もあり、既に米国では定着している。日本でも本腰を入れるのは、14兆円にものぼる衣料品の国内市場のうちネット通販比率が1割で、伸びしろが大きいとみたためだ。”とあるように「衣料品の消費は縮んだがネット経由は増えている」日本市場は彼らにとって魅力的なのでしょう。実際、多くのブランドにAmazonから出品の誘いがあるという話を耳にします。3月15日には品川に世界最大級の撮影スタジオもオープンさせました。彼らも本気なのです。
いまや社会のインフラとなったAmazonが本腰を入れて日本市場に参入すること自体、業界の大きな影響を与えることは間違いありません。加えて、アマゾン最大の強みであるビックデータとAIを駆使して開発されるPB商品に、続々とリリースされるファッション関連のサービス…一消費者として、こうしたサービスが日本でもスタートするのは楽しみではありますが、業界のことを考えると何とも言えない複雑な気持ちになってしまいます。
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2018年、Amazonによって「アパレルの陣」がはじまります。
改めて自分たちの強みを整理・再認識し、いまの(これからの)時代にどう戦っていけばいいのか、どうすれば生き残っていけるのか、本気で考えなければいけない…我々はそんな分岐点に立っているのだと感じています。