児玉 千恵子
衣服のソムリエ育成ゼミナール『ボディ&スタイリングフィッター』 月刊ファッション販売 連載第2回「スタイリング&上着~編 」
ボディ&スタイリングフィッターとは、サイズの「詰め出し」や修理を承るだけの パーソンではなく、「スタイリング」技能力も駆使できる「衣・布・糸」関連のプロフェッショナルの呼称。
シルエットやフォルムに関しても、優れたバランス感覚を発揮できる「サイズ感に強い」衣服のソムリエである。
◇ ジャストサイズ服とグッドサイズ服の違いとは?
人間の身体は、百人百様・千差万別。
均整のとれたプロポーションのモデルや女優の場合、「ジャストサイズ服」が「グッドサイズ服」となるケースが多い。
一方で私の場合、肩幅の実寸は38㎝。自信のないスタッフから、肩幅が38㎝(仕上がり寸法)の上着をすすめられたら、 顔と頭が実際よりも大きく (バランスと錯視・錯覚で)見えてしまう。
バランス感覚とサイズ感に強い腕利きのフィッターなら、全身をさりげなくリテラシー(目測)した後に、 肩幅が42㎝上がりの上着を 見立ててくれるだろう。
服を販売するスタッフが、お客さまの顔や頭の大きさ、上半身・下半身をはじめ、全身のフォルムを、 瞬時に目測・感測できると心強い限り・・・。・・・(本文冒頭より)
既製品は本来、お直しなしが前提だが、お客さまの身体と、メーカーの型紙との不つり合いからくる「たるみ」や「つれジワ」が 発生 することがある。営業利益に見合う範囲で行うケースもあるが、直す直さないの前に、販売のプロは、 「なぜ、そういう現象が起きるのか?」を、知っておくとたじろがずに応対できる。
月刊「ファッション販売」2月号、CSと販売力の向上を目ざした「衣服のソムリエ 育成ゼミナール ボディ&スタイリングフィッター」 書き下ろし連載第2回「スタイリング&上着-編」誌上講座が、本格的にスタートした。 今号の主な内容は・・・
◇ 米国アカデミー賞の衣装デザイナーのごとく
◇ 百人百様の体形&体型と着の実学・雑学
◇ 的確な袖丈の承り方
◇ 体つきはいろいろ、星の数ほど
◇ 上着の補正知識と技術のそこが知りたい
〈レッスン1〉身幅の詰め・出し
〈レッスン2〉袖丈の詰め・出し
◇ たるみ・つれジワの主な原因
次号も、アイテムごとのフィッティングスキルと、体形(型)ごとの補正方法について、 要所ごとにお届けしていくのでお楽しみに!
〔PHOTO:DOMINANT LIMITED〕
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