児玉 千恵子
売場おこしのディレクション 連載⑪「VMDと行事育」講座 ファッション販売3月号
自然の恵みである春の「花色」から、”ハッ”と元気をもらえるシーズンがやってきた。
3月の別称は弥生。他には花月、花見月、花咲月と、花にちなんだ別称が沢山ある。
春の陽射しが眩しいこの頃は、植物や動物すべての生物のエネルギーが、活発に動き出すことから、遠い昔のローマやフランス、イギリスでは3月が新年とされていた。
日本古来からの旬の風情は、「夢宵桜(ゆめよいざくら)」。旬を考えれば、「夢宵桃(ゆめよいもも)」の表現も悪くない。なぜなら「桃月」とも呼ばれるから・・・。
プロの販売スタッフは、桜の花びらの色と桃の果実のピンクは、同じピンクでも、ベースカラーが違うことを理解しておきたい。前者はブルーベースで、後者はイエローベースの色である。
ところで今春も、トレンディカラーの情報がいろいろと耳に入ってくるが、「おしゃれ感度」の高いユーザーが増えてきている昨今は、自由自在に「マイ・カラー」を選ぶ方が増えている。
「おしゃれ」は、「自己表現」の一部であり、その人自身の「心理状態」の代弁者にもなる。一人ひとりのお客さまを「マス」でくくってしまうと、選ぶ楽しみが半減してしまうこともある。
「貴方色の衣服やファッショングッズ」を購入していただけるよう、まずは基本のベースカラーと「差し色」との構成比率を吟味してみよう。
販促の狙い目は、3日の「雛祭り」と14日の「ホワイトデー」、そして「セントパトリックスデー」で盛り上げる。
3日の「耳の日」には、イヤリングを展開する。3月生まれの方には、誕生石「珊瑚」のアクセサリーを仕入れておく。
また「ホワイトデー」には、ホワイトにあやかって、白い下着やランジェリーを、自家需要とプレゼント用に提案してみる。いずれにしても、3月の商いは、インナーと羽織る物やボトム類を充実させたい。・・・(本文冒頭より抜粋)・・・
月刊「ファッション販売」2022年3月号、連載「売場おこしのディレクション」 第11回講座「VMDと行事育」。
主な内容は・・・
◇ 春は花・・・そして華 ざわめき・ときめき・色めきの月
◇ 3月の「売場おこしのディレクション」
◇ 売れるVP(商品演出)のそこが知りたい!~三つの配色をVPに活かす
◇ 春商戦の店舗スタイル
〈ケーススタディ 1〉 VMDテーマは「レトロチックな物語」
〈ケーススタディ 2〉 VMDテーマは「夢みるプレゼント」
〈ケーススタディ 3〉 VMDテーマは「春のシティリゾート」
◇ ワンポイントアドバイス~折形での変わり包み
◇ VMDと行事・記念日・モチベーションをリンクさせる
◇ 3月の販促カレンダー
今号も、児玉千恵子オリジナル「色の基本知識と応用力 テスト」を掲載。チャレンジを!
《バックナンバー》
◇ 売場おこしのディレクション 第1回「VMDと行事育」
◇ 売場おこしのディレクション 第2回「VMDと行事育」
◇ 売場おこしのディレクション 第3回「VMDと行事育」
◇ 売場おこしのディレクション 第4回「VMDと行事育」
◇ 売場おこしのディレクション 第5回「VMDと行事育」
◇ 売場おこしのディレクション 第6回「VMDと行事育」
◇ 売場おこしのディレクション 第7回「VMDと行事育」
◇ 売場おこしのディレクション 第8回「VMDと行事育」
◇ 売場おこしのディレクション 第9回「VMDと行事育」
◇ 売場おこしのディレクション 第10回「VMDと行事育」
〔PHOTO:DOMINANT LIMITED〕
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