上野 君子
美容サロンと病院の中間領域
昨年から、私は銀座にある足専門のサロンに通っている。
時をさかのぼること、かれこれ4、5年前になるだろうか。ネイルサロンでジェルネイルをやってもらった時のケアの深爪がきっかけで(その晩からじんじんした痛み)、両方の足の親指がみるみる変形。黒ずんで爪が厚くふくらみ、部分的にボロボロに割れ、醜く横にのびるような形になっていたのだ。
皮膚科や爪専門のクリニックやスポーツ医学系やいろいろなところに行ったが、納得いく処置ができなかったので、長い間、放置していた。
しかしこのままでいくと歩行にも影響出てくるかもしれないと、昨年5月に思い立ち、何度か行ったことのある足専門のサロンへ。運よく、そのサロンでも私のような症状に対する処置のトライアルが始まっていたとのことで、月1回通うことになった。
症状名は「爪甲鉤彎症」!?
サロンでのケアだけではなく、自分でも毎日のケアが大事という説明があり、私もある覚悟をもってやることにしたわけだ。毎日のケアとは、テーピング(周りの肉の盛り上がりを防ぐ)やオイル(角質を避ける)。最初の頃は、爪の生え際に抗生物質の薬品である軟膏も塗った。すべてが健康な爪の成長を助けるもの。
改善が進んできたので途中から少し間をおいたため、先日は3か月ぶりだった。サロン通いも7回目。あなたは一番早い!と、太鼓判を押された。HPやFBで私のリアルな爪の改善経過を見て来るお客さんも増えてきたようだ。
同サロンでは、いつも丁寧に1時間半位かけて爪をケア(実に根気のいる仕事だと思う)、適格なアドバイスもしてくれる。おかげで、私の爪はピンク色に輝くようになった。右はほぼ終了、左もあともう少し。
美容サロンと病院の中間にあるような処置が求められる症状は、少なくないのではないだろうか。外反母趾にしても靴の選び方が大事になってくる。
私の爪甲鉤彎症にしても、きっかけはネイルサロンのケアが直接的な引き金になったかもしれないが、長年の靴選びや歩き方、それに足の爪を踏まれたり、爪の上に重いものを落としたり、そういう蓄積が、ある時に悲鳴をあげたようなのだ。
人生100年時代、半世紀以上生きるということは大変なことだ。これからも体のメンテナンスにお金がかかるんだろうな、とため息をつく私であった。
見苦しい写真を申し訳ありません! ほぼ改善終了の右親指。以前の状態が見たいという怖いもの知らずの方は、上の文中の「FB」をクリックすると見られます。