上野 君子

2020 22 May

「スロー」を受け入れて楽しむ

「ステイホーム」という新しい生活習慣によって、私たちは「スロー」であることを学んでいるような気がする。

考えてみると、インターネットの発達に比例して、ビジネスも社会もとにかく「スピード」が求められ、何事も早く対処するのが善しとされてきた。

ところが、ここ数か月にわたって、何事も思うように進まない。生産的な仕事ができない。というより予定していた多くの仕事を失っている。そこをぐっとガマンして、そういう状況をむしろ楽しもうといった風潮になっている。

 

これはまさに、ヨガと共通している。

ヨガというのは、経験者なら分かると思うが、ゆっくりとした呼吸と共に、想像以上にスローな動きを特徴としている。

今は時間があるから家でもゆっくりヨガをしようという気になるが、以前はスポーツジムにわざわざ行って、そこで45分とか60分とか時間が決まっているからできるものの、自分一人ではなかなか間が持たないというようなものであった。

せっかちな性格にとっては、とてもそんなスローなことはやっていられないという気分だったが、それが変わった。

 

ユーチューブを見ながら、インストラクターの心地よいリードに身をゆだねて、体を動かしていると、実に気持ちのいい時間が過ごせる。

長い間、スポーツジムの会員として毎月会費を払い続けてきたが、このペースならもう自宅で一人でもできるかなという気がしている。

固定費の見直しが迫られているなかで、切り捨てるところは思い切って切り捨てる必要があるから、これはいい節約にもなる。

こんなふうに、アフターコロナに向けて生活習慣が今から少しずつ変わり始めている。