久保 雅裕
凱旋門をまるっと包んでみたら…
21_21 DESIGN SIGHT 企画展「クリストとジャンヌ=クロード“包まれた凱旋門”」プレス内覧会に参加した。すでにNHKの番組でも大きく取り上げられ、ニュースにもなっていた中、コロナ下で見に行けなかったこの作品。制作過程が写真とビデオ、模型などで詳しく展示されている。
彼らの過去作品のビデオも楽しい。2人は、ブルガリアとモロッコで、それぞれ同じ日に生を受けたという。運命的なことだったのかもしれない。
「伝えたい事も、特にメッセージもない」と作者。現代アートは、「観る者」と「アート」の対話で完成するものという自由さが大切だ。
大金を掛けて作った「ある側面から見ると大胆な無駄」だが、それが「人々の心を潤す」というSDGs最大の問題提起かもしれない。ファッションも同じ問題提起の渦中にあるのだから、その最たるもののアートに対する評価を注視しないわけにいかない。だからこそ、アートは面白い。
来年2月12日まで。
■ 開催概要
会期 2022年6月13日(月)~2023年2月12日(日)
休館日 火曜日、年末年始(12月27日–1月3日)
開館時間 10:00~19:00(入場は18:30まで)
※ただし、6 月13 日(月)–17 日(金)は13:00–19:00(入場は18:30 まで)
入場料 一般1,200 円、大学生800 円、高校生 500 円、中学生以下無料
※ギャラリー3は入場無料
会場 21_21 DESIGN SIGHT(東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン)
主催 21_21 DESIGN SIGHT、公益財団法人 三宅一生デザイン文化財団
特別協力 クリスト・アンド・ジャンヌ= クロード財団、柳 正彦
展覧会ディレクター パスカル・ルラン