久保 雅裕

2019 12 Oct

B2Bウェブメディア『encoremode』がスタートして半年

「音楽とファッション」「リテールの魅力を高める」をテーマにUSENオウンドメディアの『encore(アンコール)』がファッションカテゴリー『encoremode(アンコールモード)』を立ち上げて半年が経った。

筆者はコントリビューティングエディターという立場から、「セレクトショップなどが必要としている情報が何なのか」を骨子としながら、ヒト、モノ、コト、ハコのそれぞれの視点からヒントとなるような記事や特集をアップさせてきた。

ワールドコレクションやパリのトレードショー取材の分野では、今秋冬シーズン、「2019-20年秋冬パリコレクション~原点回帰と革新、自然と未来など相反する要素の組み合わせ」と題してファッションジャーナリストの樋口真一氏にレポートしてもらった。

続いて2020年春夏シーズンのパリ・メンズコレクションは、「キーワードはマリン、BCBG、テーラードの3つ!」と題してファッションジャーナリストの増田海次郎氏に執筆してもらった。

また20年春夏のパリメンズ・ウィメンズプレコレのトレードショーは「トラノイ(TRANOI)」、「マン/ウーマン・パリ(MAN/WOMAN PARIS)」、「ウェルカム・エディション(WELCOME EDITION)」の各トレードショー、ショールームの概況と出展していた日本ブランドの模様を前後編の2回でレポートした。

「セレクトショップ、成長と進化の30年~有力3社のリーダーが語るこれまで、いま、これから」と題した鼎談ではシップスの原裕章代表取締役副社長、ビームスの金田英治執行役員経営企画室長、トゥモローランドの上野晃店舗開発部長に話し合ってもらった。

さらにデザイナーにとっては興味深い内容となったであろう「セールスエージェント」をテーマとした記事。ネットワークと販売力でデザイナーブランドの営業活動に貢献し、成長を支え、国内外で存在感を増しているセールスエージェントの役割について有力なエージェント2人に話し合ってもらった。

「働き方改革」という言葉が行き交うようになって久しいが、店舗ではどうなっているのか。シップス、アダストリア、サザビーリーグ・リトルリーグカンパニーに、「店舗における働き方改革」というテーマで取材し、全3回でお届けした。

また「音楽フェスとセレクトショップの関係性」についてビームス、フリークスストアを展開するデイトナ・インターナショナル、アーバンリサーチの3社に音楽フェスに参加する意味とその理由を聞いた。

売り場のMDにフォーカスした対談も実施した。「大型売り場のバイイングとMD展開」と題して、業界で常に動向が注目されているバーニーズニューヨークの鈴木春ウィメンズディレクターとエストネーションの藤井かんなディレクターに語り合ってもらった。

川上との連動が重要な企画スタッフに向けては、「2020-21年秋冬のテキスタイルトレンド」を解説する記事も掲載。

販売現場の人手不足問題に一石を投じたITプラットフォームのマッチングサービスを始めたメッシュウェル代表取締役の窪田光平さんに「スキマ時間に働きたい人と繁忙時間だけ販売力を高めたい店のニーズを繋ぐ」サービスの話を伺った。

箸休めと言っては失礼だが、業界有名人でもあるマゴさんこと南馬越一義ビームス創造研究所長シニアクリエイティブディレクターによるダイアリー形式の「アメリカ・ロサンゼルスの最新事情」を全4編に渡ってお届けした。マゴさんお気に入りのグルメスポットなども紹介しているので、チェックしてみてほしい。

その他にもブランド・イベント情報やデザイナーをヒト軸で紹介するなど、ヒントになるような情報アップに心がけてきたが、ようやく輪郭が見えるようになってきた。

今週からは、9月のパリコレ、パリトレードショーの記事や「アパレル出自のセレクトショップの強み」「オーガニックコスメとセレクトショップ」などの特集が続々とアップされる予定なので、楽しみにしていてほしい。

さて、月曜からは「Rakuten Fashion Week Tokyo」が始まる。冠スポンサーが変わって、新たな一面を見せてくれるのか。じっくりと取材していきたい。