久保 雅裕

2021 06 Sep

醤油を味わって、ハタと気づくファッションとの共通項

筆者が最高の豚しゃぶを食するならココと決めている浅草橋の「克賢」

極上やまと豚を炭火で決して沸騰しない出汁に、ほんのひとくぐりさせ、桜色の状態でいただくと、最早、昇天の美味さ。さらに馬刺しやさつま揚げも出してくれるのだが、その際に浸ける甘口の醤油が、これまた絶品で、紹介してもらってから我が家は、刺身もすべて甘口醤油の「かんろ」(写真右)が定番となっている。
さて、そんな浮気をしない(あくまでも醤油についてである)我が家に岩手県山田町にある尾半醤油製造場が造る「山田の醤油」が届いた。


まずは「山田の醤油」をいただく。カンロと比べると甘味は弱いが、あっさり系が好みなら、上品な味わいで合格点と言える。というか妻は「こっちの方が良い」と、あっさりこの日から刺身に使っている。


続いて、「レモぽん」は、愛媛県中島産蛇寅レモン、お多福酢が入っており、ほのかに香ってくるのが心地よい。これはさんまの塩焼きにも合いそうだ。


一番の期待は、肉専用と謳っている「山田の醤油 PREMIUM」。焼き肉のたれ風なのかと思いきや、極濃極甘タマリと書かれており、これぞ馬刺しや鯨刺しにぴったりと合う醤油だ。ということは、魚の刺身にも使っていけそうと期待が膨らむ。


最後に豚丼用「豚丼のたれ」。これは吉〇家クラスの癖になりそうなタレ風醤油で、豚肉と一緒に炒め手軽に食せる。
小さな容器なのも、賞味期限を切らさず使えそうで、嬉しい限り。このシリーズで、是非とも「そばつゆ」を作ってほしいものだ。何せ使い切らないとならないものが多過ぎて、その割りに容量が多いから、結局余らせてしまうのだ。150~200mlくらいで丁度良いと思うのだが…。
閑話休題。
ワイン、日本酒、味噌などと同じように土着、地元で培われた伝統の味があり、さらに蔵元同様、小規模事業者によって細く長く続いている場合が多い。そこにはファッション同様、多様化された魅力が潜んでおり、真に自分好みのものを探して、突き詰めていく楽しみがある。
さて、もう一度ファッションの楽しみ方、探求心を思い返してみることにしようじゃないか。