北川美智子

2019 29 Sep

Premiere Vision 2020-21 A/W 2 カラー

 20-21A/Wの色は魅惑的なファッションを導き出すようなより人間味があって、危険から身を護るプロテクションに注目し、物静かな動きを感じさせる色が新たに提案された。
 持続して起きる発展やテクノロジーは色にとっても切り離すことができない仲間でもある。
 内側を注意深く見るリアリティーと保護のための創意工夫がなされたイノベイティブな素材、それを使ったガーメントは各々のアイデンティティーを包み込み魅力ある個性的な色が映し出される。
 美的感覚と文化的感覚は境界線を越えてファンタジーを作り出す。
 人工的に又は残忍ともいえる目に遭いながら変容する。
 奇妙で夢を見ているような世界が可能性の新しい分野を拓く。
 A/Wは夢を持って自由の世界に飛び出す発射台のような季節。
 スピードアップでもスピードダウンでも、現在にフォーカスしようとも未来を見つめようとも自由に選ぶことのできるシーズンである。

 

 20-21A/Wの色はオリジナリティー溢れる色で構成された22色が三つのグループで提案された。

下段:1のグループ No1~7 DIGITAL NEUTRALITIES (デジタル的ニュートラルの表現)
 宇宙を思わせたり、粉をかけたような色。
 肌の色。
 ちょっとグレー味を帯びた新しいニュートラル。

中段:2のグループ No.8~16 EGOCENTRICK INTENSITIES(エゴセントリックな濃色)
 エキセントリックとエゴを掛け合わせている。
 人間としての気持ち。
 こうしたいと思う強い思い。
 エゴとヒューマンが一緒になったアイデンティティーの表現。
 暖色。
 情熱的なソフトトーン。
 笑いや希望に満ちた色。

上段:3のグループ No.17~22  DREAMY DEPTHS (深い夢見心地の色)
 郷愁を帯びたような空想の世界。
 詩的な闇の世界。
 ミステリアスな輝き。
 スピリチュアルなダーク。
 神秘的で夢のよう。
 影。
 濃密さ。