北川美智子

2019 27 Sep

Premiere Vision 2020-21 A/W 1 全体

 9月17日~19日の3日間、パリ郊外の見本市会場でPV 20-21A/W展が開かれました。
 世界中異常気象といわれる中でパリも例外ではなく、ホテルの部屋は慌てて取り付けた冷風機が置かれ、街ゆく人々はタンクトップ姿が沢山見られました。
 テキスタイルの見本市として知られ、次第に総合的なファッション産業を牽引する位置付けとなったPV展は年2回(2月と9月)に一年先を予測し、ヤーン(糸とニット)、ファブリック、レザー、デザイン(プリントや刺繍などのモチーフ)、アクセサリー(副資材)、マニュファクチュアリング(プロダクトに関しての情報提供)の部門にわたり情報発信とビジネスの場を設けています。

 今シーズンは次のようなポイントが大きな特徴となっています。
◎素材感に挑戦する。密度が高いが軽量。
◎スポーツウエアとタウンウエアが近いものになる。テクニカルな方法がテイラードにも。
◎繊細なハメ外し。
◎エコの精神にかなったイノベーション。より人間的未来に向かって進む。

 ビジュアルで感じるのは神秘的、不思議、無限を感じさせるような自然。心をとらえる。
 ハイブリッドでありながら基本的な質感を失わない。
 空想、ファンタジー。
 自分への回帰として持つエゴ。
 自然を身近においてポエジーとテクノロジーを併せ考える。
 このレポートでは主としてファブリック(カラー、素材、コスチューム、デザインの方向性)、デザイン(モチーフの方向性)についてご報告します。

 

(写真は会場のあちこちで見られたシンボリックなビジュアル)