北川美智子
2026 AW FABRIca NIPPON ファブリカニッポン26年秋冬展
産地とアパレルのもの作りを担当する人たちや消費者に近い趣味の分野やオリジナルを作る人たちを対象にしたファブリカニッポン展は4回目を迎え、9月17,18の両日、都立産業貿易センター浜松町館5階北おいて展示商談会が開催されました。
B to Bのビジネスゾーンに8社(6社2グループ)、B to Cのマーケットゾーンに3社+αの出展です。
小規模ではありますが 各々の産地で独自の素材作りを続けている「技」ありの展示会となりました。
各社とも他の展示会にも参加し、ビジネスの幅を広げていますが同展では手作り風素材又は素材を活用した製品へと繋げるユーザー(消費者)に近い商品を扱うコーナーを設け販売も行っています。
会場の様子と出展社および各社の素材の一部をご紹介します。(順不同)

〇(株)東匠猪俣(米沢)
シルクサッカーを得意としている。
シルク100%で意匠効果の高いものや先染め。
シックなテースト、高級感があるが同時に現実感も持ち合わせる。
複合ではシルク/ウールやシルク/ナイロンなど、シルクとトリアセ、ポリエステル、コットン、更にオーガニックコットンなどとのブレンドを積極的に行っている。
着分10メートルより対応可。


〇FUKUI布のえき(福井)・(株)ウエマツ ・(株)山崎ビロード
ベルベット、別珍の老舗と加工を行う2社が様々な新しいベルベットを開発した。
ポリエステルの基布にナイロンモノフィラメントを使い裏にアクリルを塗装し独特の固さと風合いに挑戦。
〇遠山産業(株)(一宮)
今回興味深かったのは「染めないウール」。
羊の種類で色が変わる。
ほとんどが紡毛の中、新たに梳毛に挑戦。
無染色梳毛ウールはどこか優しさとエレガントさが漂う自然の色合いが美しい。





〇糸の音(山梨西桂町を中心地域とした4社)
(株)川栄(ジャカード、ネクタイ)・武藤(株)(スカーフ)・(株)槇田商店 ・富士山生地加工合同会社
4社で連携し、織とプリントの高い技術でアーティスティックなオリジナリティーを打ち出している。
富士吉田、山梨産地の新しい動きに期待。







〇日の出紡織(株)(尾州)
紡毛の老舗。
糸をリスクして持ち固定客を大切にがモットー。


〇(株)加藤テキスタイル(愛知県)
ファンシーなツィードを得意とする。
装飾性の高いウール。


〇五大(株)(一の宮市)
温暖化に備え、梳毛紡毛素材や麻とのミックスに注目し季節対応を行っている。
ウールの大所として歴史と実績を持つ。
特にタテ60/2、ヨコ16番単糸の糸使いによるフラノが人気。




〇木村員毛織(株)(一の宮市)
クラシックなメンズタッチのウールが婦人服地として際立ったエレガンスを感じさせる。
会場には設けられたテーマのもと各社のイチオシの素材が提案されました。









