武田 尚子

2020 16 Nov

ホリデーシーズンのランジェリー

毎年11月に入ると、街や商業施設はクリスマスムードに彩られるわけだが、今年はどうもその実感がない(都会に住んでいない私はなおさら)。
通常の展示会スタイルで発表されなかった2020秋冬物だけに、その印象がうすいこともあるが、国内、中でもファッションビルなどに直営店展開しているランジェリーブランドの中から、今年のクリスマスを意識したコレクションを紹介したい。

まず、「アモスタイル」(トリンプ・インターナショナル・ジャパン)では、コスメブランド「マリークヮント」とのコラボレーションによるホリデーコレクションを展開中。
「マリークヮント」といえば、今年1月にロンドンのV&Aで開催されていた回顧展が記憶に新しいが、「アモスタイル」の今シーズンのテーマである“デイジー”をブランドアイコンにしていることでも知られている。


このホリデーコレクションは、「マリークヮント」ブランドデビュー65周年(日本上陸50周年)を記念してリニューアルしたアイオープナー(アイシャドウ)からインスパイアされたカラーをランジェリーのデザインに活かしたもので、ハンドクラフト風の刺しゅうを光沢糸ミックスで表現したビビットカラーの「きゅっと寄せブラ」と、やはり光沢糸で大輪の花を表現した大人っぽいくすみカラーの「夢見るディープV」の2シリーズで構成。公式アカウントツイッターでフォローした人、抽選でランジェリー&アイシャドウのセットをプレゼントするほか、オリジナルのクリスマスカードも用意されているというキャンペーンとなっている。

また、「シュット!インティメイツ」(インティメイツ)もジャストシーズンで2シリーズを用意している。クラシカルなドレスのような身頃一面のエンブロイダリーレースに、羽根のようにも見える大胆なアイラッシュレースを組み合わせた情熱的な色合いのシリーズと、野性味あふれるレオパード柄あるいは炎のように見える柄をマルチカラーであらわしたエンブロイダリーレースの2シリーズ。色はどちらも赤と黒を含めた3色展開。


こちらも機能性で定評のあるオリジナルブラがベースに据えられていて、前者は「シアーライトブラ」、後者はワイヤー入りで立体的なデコルテをつくる「ボリュームアップブラ」が核となっている。

華やいだ外出の機会も少なくなっているが、せめて見えない部分を着替えることによって、いつもとは違う気分を味わいたいものだ。