武田 尚子
「なりたいボディ」への新アプローチ
こういう事態になってくると、すっかりビフォアーコロナのことを忘れがちだが、振り返ってみると、インナーアパレルにとって2020春夏はある意味で「補整機能」の見直しのシーズンでもあったのだった。
今の女性たちにとっては、バストや体型をきれいに整えるということより、ストレスフリーのからだにやさしいソフトブラの方がより多く求められているかもしれないが、体型補整という視点も決して忘れてはならないし、確実にニーズもあるはず。
備忘録の意味でも、各社の新商品を紹介しておきたい。
グンゼ「トゥシェ」から新発売されたのはSHAPEシリーズ。展示会ではグリーンなどのおしゃれな色合いが目を引いた。以前のシェイプウエアとは異なり、ノンワイヤーで高機能。バストの大きな悩み、小さな悩み、それぞれに応えている。
ノンワイヤーの脇高設計で谷間をメイクする脇シェイプブラ。その上からシェイパーを重ねるとウエスト全体がすっきり
ボリュームあるバストをすっきり小さく見せるブラ。これもノンワイヤー
トリンプ・インターナショナル・ジャパンでは、前シーズンデビューした「ファッションシェイプ」シリーズに、新しくコサージュ(バスト部分もカバーするシェイパー)が登場。
1枚の生地の中のパワー切り替えで、快適なボディメイクを行うという同シリーズのコンセプトをベースに、このコサージュはブラジャー(樹脂メッシュワイヤー)の上に重ねることによってバストの横広がりやウエスト周りをすっきり整えるというもの。人気のロングガードル「美トレヒップ」と上下で着用すれば、快適にトータルなボディメイクができるとしている。
新色はライトブルーとピンク。
新カテゴリーブラ『重力に負けないバストケアBra』を中心に、ブランド横断で“ボディケア”という新しい価値の創造を目指しているワコール。
前シーズンにデビューした、ワコール史上最高のメイク力をそなえた新しい補整グループ「リュクスボーテ」の方は、徹底的に体型補整にフォーカスしたもので、着やせシルエット、谷間メイク、デコルテアップの3タイプで構成されている。