武田 尚子

2019 07 Oct

2019秋冬はガードルの出番?

10月に入っても真夏のような暑さで、少々バテ気味という人も少なくないはずだが、朝晩は確実に秋が深まっていることを感じる。

今シーズンは、体の線が目立つニットのセットアップなど、昨年にはあまり見られなかった婦人服トレンドが登場し、インナーウエアの視点からするといよいよガードルの本格復活ではないかという予感もある。

ブラジャーも近年のノンワイヤーなど楽なタイプから、体型補整機能の方への揺り戻しが見られる今シーズン。ファンデーションの中でもブラだけではなく、ボトム(ガードル)にも目が向けられている。

「ガードル」といっても従来のようなハードなものではなく、優しい着け心地に適度な機能性というバランスのとれたもので、メーカーは最近あまり「ガードル」というアイテム名を使わなくなっていたが、ここにきてそれ呼び方も復活している気配。

 

ワコールでは、フリーアナウンサーやキャスターが多く所属するプロダクション、セント・フォースと、「ワコール×セント・フォース キレイなひとのビューティールーティン『時短ボディメイク』ガードル推進プロジェクト」を発足させ、この夏からガードルをアピールしている。

仕事も美容もあきらめたくない「よくばりビューティ派」に、はいて歩くことによってカロリーを消費させる「SUHADA肌リフトSTEP」。

よいものをきちんと使う「こだわりビューティ派」には、ラクなのにスリムな「SUHADA肌リフト」。

流行はどんどん取り入れたい「トレンドビューティ派」には、極薄素材でしっかりシェイプする「シアーシェイプ」。

 

ガードルを今シーズンの主力商品として打ち出しているのが、トリンプ・インターナショナル・ジャパンだ。

新グループ「ファッションシェイプ」の中でも、“美尻”をつくるガードルとして力を入れている「ファッションシェイプ 美トレヒップ」は、一枚の生地の中で自由なパワー強弱の切り替えができるオパールプリント加工(パリのランジェリー素材展にも出展している日本の素材メーカー、セーレンの技術)を採用。強いパワーの幅広パーツで下からしっかり押し上げるようにヒップをサポートする一方、ウエスト部分などは窮屈さを感じないつくりになっている。

これらに共通するのは、最新技術を取り入れた機能性の進化とならび、見た目にもエレガントなデザイン性を実現していること。今まではどちらかというとガードルを敬遠してきた層、あるいはガードル初心者を意識したものになっている。