武田 尚子

2019 12 Oct

常にアクションをおこすということ

先週、神奈川県海老名にあるアツギ本社で、2020春夏物の展示会(展示会テーマ: アクション! アツギ)が開かれた。

いつもはレッグとインナーウエアがそれぞれ別々の展開になっているが、今回は会場正面に両事業を横断する企画テーマ、《高機能》《健康》《環境》が掲げられていたのが印象的だった。レッグウエア市場の厳しさを背景に、新しいカテゴリーや市場の創出に意欲的に取り組む姿勢が見られる。

 

プレーンからファンシーなデザイン物まで、ストッキングは全般にカジュアルな着習慣を意識したものになっており、ソックスは高機能、高付加価値商品を強化している。

 

インナーウエアの新企画としては、50代女性をターゲットにした「肌包み」を新たに発表。

その日の気分に合わせて選べるような、しめつけないブラ、ソフトワイヤーブラ、ノンワイヤーブラの3タイプ構成で、その名の通り、バストを包みこむブラが中心となっている。あくまでラクな着心地で、適度なバストメイクをのぞむ50代の要求を反映させたものだが、レース使いが多いこともあって、見た目には高級感のあるエレガントなイメージになっている。

人気の「クリアビューティ・アクティブ」は、歩きやすさにフォーカスした機能を充実させているのを始め、リゾート地でのトータルコーディネイトを意識したリゾートラインが新登場。またスポーツ観戦を意識したアイテムも加わり、全体的にアイテムが広がっている。

 

全般に多面的な取り組みが進んでいるが、シーズンごとのフレキシブルな対応と、長期的な視点での開発と、その両方が必要であることを改めて認識させられた展示会だった。