武田 尚子
2022
06
Sep
これもランジェリー (その1)
今さらではあるが、35年以上、海外取材を続けてつくづく思うのは、ランジェリーはファッションであり、もっと自由でいいこと。ここが日本の価値観との一番の違いかもしれない。
「インナーのアウター化」は衣服の歴史の中でずっと繰り返されてきたことで、私もそれを伝え続けてきた。
今回の「2022パリ国際ランジェリー展」においても、モードに敏感な独立系のブランドは、異口同音にそのコンセプトを「ランジェリーと既製服(アウターウエア)の間」としている。
たとえばテーラードジャケットの下に似合いそうな、クールで新鮮なニューアイテムを紹介してみよう。
今回のニューアイテムとして新鮮だったのは、ハーフトップ型のブラジャー。昨今の“腹見せ”トレンドに合致する。胸元から肩、背中にかけて広くカバーするものが多い。
前と後ろは別の顔? バックはセクシーに(PALOMA CASILE)
服の一部であるクオリティの高さも重要(LIVY)
タトゥアーティストに柄を依頼したという刺しゅうレースをたっぷりと(PALOMA CASILE)
これは実際に見せて着るのは抵抗があるという人には、ブラウス感覚で気軽に着られるアイテムから。ベーシックなブラジャーとの組み合わせも楽しめる。
透け感が魅力的な刺しゅうレースのタンクトップ型ブラウス。刺しゅうの柄もデザイナーが描いている(VIEW BY SABRINA NADAL)
キャミソールや袖付きアイテムも(VIEW BY SABRINA NADAL)