武田 尚子

2018 14 Aug

「アンテルフィリエール」日本からの出展

毎年、このお盆休み時季は、8月下旬から9月上旬にかけて実施する、恒例のトレンドセミナーの準備真っ最中。今回の「2018ユニーク・バイ・モードシティ」の内容をいろいろ思い返している

世界中のビジネス関係者が集まる国際見本市に身に置くと、日本のメーカーの存在感というものを敏感に感じないわけにはいかない。いつも思うのは、もう少しオープンマインドな参加意識があってもいいのではないかということ。その場に身を置いて、体感することは決して少なくない。

 

今回、製品ブランドの出展は「ランジェリーク」(カドリールインターナショナル)のみだったが、素材展(アンテルフィリエール)の方は、グローバル企業として出展を続けている栄レースやタケダレースをはじめ、旭化成、セーレン、クロダレース、ユタックスと、日本の素材メーカーの出展がいつもより多かった。

 

近年、旭化成はイタリアのマーケティング会社と提携しているだけあって、会場のいろいろなところで「ROICA」のブランドロゴを目にする。

欧州市場では計5グループを展開しているが、中でも主力グループとして提携ブランドを増やしているのが、サスティナブルなECO素材として認知度を高めてきている「エコスマート」。

イルーナなどのレースメーカーやその他テキスタイルメーカーを通し、ウォルフォード、コサベラ、ハンロ、ぺレールといったランジェリーのプレミアムブランドとのネットワーク作りを積極的に進めている。

 

また、パリの素材展(アンテルフィリエール)の出展3回目となるセーレンは、主力の「VISCOMAGIC」の中でも、今回はデザイン性を重視した「ビューティパイル」グループを新しく打ち出していた。

全体的に、同社の技術力の強みをビジュアルに伝える見せ方に工夫したブース作りをしたという。
ファンデーションからスポーツウエア、水着まで幅広いジャンルに対応している。

 

15年、年2回の出展をこつこつと続けているクロダレースは、日本国内でも支持されているフリーカットのレースをはじめ、アイラッシュなどヘムのバリエーションもそろえて市場ニーズに対応していた。