武田 尚子
アバンティが”小さな巨人“アワード受賞
今年も繊維・アパレル業界にとっては厳しい一年だったが、そんな年の瀬に明るいニュースが入ってきた。
株式会社アバンティ(本社:東京都新宿区、代表:奥森秀子)が、世界的なビジネスリーダーのためのメディア、「Forbes JAPAN」が主催する「Forbes JAPAN SMALL GIANTS AWARD 2021-2022」にファイナリストとして参加し、パイオニア賞を受賞したというのだ。
同賞は、「売り上げの大きさや従業員数という『規模』のモノサシではなく、未来を拓くユニークな取り組みやビジネスモデル、プロダクト・サービスをいかに展開しているかによって企業の真価をはかるアワードとして、2017年に発足」。創業10年以上で売上高100億円未満、従業員500名以下の企業が対象となっている。
㈱アバンティは、オーガニックコットンのパイオニアとして市場を切り開いてきたというポイントがこのたびの評価につながったという。
審査員のコメントとしては、以下が発表されている。
「繊維産業が抱えるさまざまな課題が問題視されるなか、アパレル業界はこれから先どうなっていくのかだろうかと世界中のファッションブランドでも叫ばれている。アバンティは、日本のスモールSPA業態の草分けかつオーガニックコットン屋ということで、これからの日本型の新しいアパレル業界のあり方を世界に発信していってくれるリーダーとして活躍いただけるのではないかと思い、今後の活躍に期待したい」
ちなみに同賞のファイナリストは以下の8社。業界は多岐にわたる。
美容・医療業界で注目の皮膚内で「溶ける針」を開発した、コスメディ製薬㈱(京都)
道産木材で世界に挑む高級家具メーカー、㈱カンディハウス(北海道)
自動車教習の価値観を覆す業界の風雲児、ミナミホールディングス㈱(福岡)
グローバル人材×伝統工芸で外国にファンが急増、ワンチャー(大分)
和の発酵食品を支える「菌の銀行」、㈱秋田今野商店(秋田)
国際核融合プロジェクトに参画する特殊銅合金の雄、大和合金(埼玉)
世界中の機器を守るセイフティイノベーター、㈱生方製作所(愛知)
時代が追いついたオーガニックコットンの先駆者、㈱アバンティ(東京)
この受賞とは別に、先日、アバンティの奥森社長からいただいたお便りには以下の言葉があった。
「アバンティは今年、何よりも大きな大きな節目の年になりました。まだまだトライ&エラーを繰り返す日々ではありますが、この節はやがてどんなに強い雨風が吹いても耐える強さとしなやかさを私たちに授けてくれることと思います」
私自身の心にも深くひびくのだった。