武田 尚子
2019
24
Jan
食がリードするライフスタイル
衣食住のライフスタイルの中でも、食への関心の比重が高いことは今に始まったことではないが、今回のパリではさらに食が人々の消費市場をリードしていると感じた。
昨夏にオープンした話題の「ボーパッサージュ」しかり、メゾンエオブジェ展においても食を切り口にしたものの比重が上がっていた。家具や調度品とっても、一般家庭向きというよりは、自然を感じながらの戸外のレストランに合うようなものの提案が目についた。
食を軸にしながら、衣と住が接近しているといえるのではないだろうか。
BIOやベーガンなど、本来は食から来ているムーブメントも、同じコンセプトで衣にも広がっている。オーガニックコットンといった特定の素材に限らない。
ブラジャーの厳しさに対して、ナイトウエア・ラウンジウエアに活気があるという話を、パリ国際ランジェリー展の中で聞いた。
ラウンジウエアが家の中のみならず、ベランダや庭、さらにより外(アウトドア)でと、いろいろな場面で自由に着られるものが強く意識されるようになっている。インテリアの動向と共通している。
ライフスタイルの中で衣食住のバランスが変化し、衣服そのものの着用のされ方が変化しているのだから、ナイトウエアやラウンジウエアも変わる必要がある。
今、求められているのは、とにかくどこにいても快適でくつろげるものだろう。
以下は「メゾンエオブジェ」展より。
モダンでおしゃれな「ボーパッサージュ」