武田 尚子
2021
21
Jan
「女性の時代」のランジェリー
最近、ある変化を感じている。
ダイバーシティ(多様性)やLGBT、ジェンダーフリーが社会的に大きなテーマになり、ランジェリーのポスターなどのビジュアルも、プラスサイズといわれるふくよかな女性や、さまざまな人種・年代が意識的に起用されるようになった。ひとつのトレンドともいえる現象だ。
カップル文化が根付いているヨーロッパでは、女性のランジェリーの訴求には男性パートナーの存在を連想させるようなものが多かったが、それがめっきり減ってきたのだ。
代わって、女性2人、あるいは女性が連帯を組むようなビジュアルが目につく。
そういうなかでむしろ異色といえるが、フランスブランドの「オーバードゥ」。
2021春夏シーズンは“タトゥー”をテーマに、従来より若い世代を意識した取り組みを行っている。タトゥーのようなレース使いやプリントが、からだに映える。メンズもより充実させ、男女ペアで楽しめるのも同ブランドの特長だ。男性は相変わらずマッチョだが、女性はむしろボーイッシュ。以前のセクシーな路線とは趣が異なる。