武田 尚子
ホームウエアへの熱い視線
今日は3月31日、年度末に当たる。この3月は何か怒涛のように過ぎていった。
月半ばに、私自身の著書『もう一つの衣服、ホームウエア』が発刊されたことも大きい。手紙をつけて関係各所への送付、その後のお礼状に対するやりとりなど、あわただしくはあったが、思いがけない再会や新たな発見など、うれしい出会いが多かった。
本というものは、今の流行りのキーワードでいうと、人と人とをコネクト(connect:つなげる)するものだと痛感した。
そうこうしながらも、国内外からホームウエアに関する新しい情報が次々に入ってくる。
アパレルの中でもまさに旬の領域になっているようだ。
三陽商会の「マッキントッシュ ロンドン」ウィメンズでは、素材研究にフォーカスした新シリーズ「スーパーファインラボ」の中で、普遍性のあるシンプルなデザインとイージーケアを特徴にした、ステイホーム対応の着心地のよいウエア類を展開している。第一弾の開発生地“パウダーシュガーコットン”は、希少な極細スーピマコットンを通常の2倍以上の時間をかけてゆっくりと編みたて、その生地を膨らませた上で、世界に1台しかない特別な機械で微起毛の加工を施しているという。
トレーナーは23,100円、パーカは28,600円(いずれも標準サイズの税込価格)
また、パリで活躍するフォトグラファー、篠あゆみによるライフスタイルブランド「パージュアエレ(pageaeree)は、心地よさとシルエットの美しさにこだわったアイテムをそろえている。
これは彼女自身の2年におよぶ闘病中の経験をもとに開発したもので、肌に直接触れるものはオーガニックコットンの和晒二重ガーゼを使用。縫い目はすべて袋縫い、タグは外側につけるなどして体への刺激をなくし、地球環境への配慮も含めて気持ちよさを追求している。
オーガニックコットン二重ガーゼのワンピースは、20,000円、パンツは12,000円。
先染めコットンシャンブレー(裏地はヴィンテージサテン)のリバーシブルガウンは32,000円、オーガニックコットン二重ガーゼのチュニックは18,000円。