武田 尚子
「ワコールリマンマ™」新製品
乳がんの増加に伴い、乳がん手術を経験した患者に対応するブラジャーの開発が国内外ともにいくつか見られるようになったが、この分野で半世紀もの実績があるのがワコールだ。乳がんの予防・検診の啓発、術後のサポートを含めた患者への支援、正しい知識の普及活動の一環として「ワコールリマンマ™」の活動を行い、乳がん等で乳房を手術された女性たちにむけてのパッドやブラジャーをはじめとするインナーウエアを1974年から地道に展開している。現在、全国6カ所にある「リマンマルーム」と全国各地域での無料相談会およびオンラインで、専任のアドバイザーによるフィッティングや術後の下着の相談にあたっている。
昨今、乳房温存手術や再建手術など手術の方法が多様化しているのを背景に、「ワコールリマンマ™」では、術後間もない人にも着けていただける“よく伸びて、縫製の少ない商品”の必要性を検討してきた。「リマンマルーム」での術後間もない方々からも、“ずり上がりが気になる” “縫い目が少なく”“肌あたりがやさしい”ものが欲しいといった要望が多かったという。
今回、8月8日に発売されたのは、乳房を手術された方に快適な生活を送っていただきたいという「ワコールリマンマ™」の願いを込めたやさしい着け心地を重視したブラジャーで、縫い目を少なくして、手術後のデリケートな肌にやさしくよりそうようなつくりとなっている。
包帯のようなやわらかい素材、手術痕を包み込む設計により、術後の繊細な肌や圧迫感に配慮して締め付け感を軽減。カップ・土台・ストラップの各部分に必要な伸縮性と機能を緻密に編み分けた設計が特徴だ。肌側はやわらかいパイル組織の生地を使用し、ふんわりとした触感。さらに縫製部位を減らすことでからだへの負担を最小限に抑えている。
全国の「リマンマルーム」をはじめ、「ワコールリマンマ™」のカタログおよびワコールウェブストア、全国約100カ所の取り扱い病院の売店で販売。