武田 尚子
明日は「アースデイ」
明日4月22日は、地球環境について考えるアースデイ。それには直接ふれなかったし、だからというわけではないかもしれないが、オーガニックコットンブランド「プリスティン」(㈱アバンティ)が“ものづくり循環システム“に関するプレス発表会をオンラインで行った。
原材料のトレーサビリティが問われる昨今、25周年を迎える同ブランドの姿勢を改めて表明しようというもので、具体的な取り組みが分かりやすく紹介された(以下は同社の奥森社長)。
柱となっていたのは、①健康な土壌での綿花栽培と、②つくったあとの循環という2つの「再生」。前者は2011年に栽培がスタートした「国産綿復活プロジェクト」で、2021年収穫の綿から製品化がスタート(2023年発売予定)。2030年までに「プリスティン」における国産綿混率を2%にするのを目標にしている。全国8か所の協力パートナーや綿花の品種についても明確に発表された。
後者も同ブランドが近年進めてきた「リコットンプロジェクト」で、愛着のある服のリカラー(染色)、リペア(お直し)、リメーキャップ(ダーニングやリメイク)で、ゼロ・ウェイストに向けた「残布・残糸・残紙の量り売り」もプリスティン本店で始めるという。
これらの取り組みは手間やコストがかかるだけに、短期間で利益に直結する種類のものではないが、未来を見据えた社会的活動としても大きな意義がある。ここまでの取り組みを地道に続けている企業はなかなかないと思う。
これだけ「SDGs」が一般に知られてきても、アースデイにちなんだ販促を行っているブランドは国内にはあまり多くないが、オーストリアに本社のある「ハンロ」では、森林再生に尽力する非営利団体「One Tree Planted」とタイアップし、この4月にヨーロッパの店舗内でアースデイのプロモーションを実施中。テンセル素材を使った製品グループを中心にしたもので、サスティナブルな企業姿勢を伝える好機ととらえている。