武田 尚子
春を楽しむオーガニックコットン
少し前になるが、9月半ばに「プリスティン」の2026年春物展示会が開催された。
同ブランドの展示会は気候の変化に対応した年3回で、この春物に関しては1月から4月までの気候や気分に寄り添った気持ちの良い毎日のためのライフスタイルを提案している。冬から春への端境期といえるこの時季の高揚感を表現するかのように、より楽しい雰囲気を大事にしたという。
テーマは、ロンドン出張中にかけられた挨拶をもとにした「Have a lovely day !」。毎シーズン新鮮さを提供している手描きプリントは、穏やかな光景の中に幸せを感じるハッピーでカラフルなイメージになっている。
今回、特に目についたのは天然の草木染による色のバリエーションだ。吸湿速乾に優れた和紙コットンのローゲージニット、フロストコットンの長袖トップス、麻混紡のサラッとしたシャドウチェックなどは、オーガニックコットンらしいキナリだけでなく、イエロー、ピンク、ブルーといった色が選べるようになっている。

また、ヤク(毛)を混紡したものも充実し、肌に当る内側はコットンになった二重織りの刺し子ステッチのジャケットやパンツ、春夏シーズンに合う透け感のある梨地のインナートップスも新たに登場している。キナリのコットン100%は爽糸(空気の旋回流を利用して糸を形成)を使用したもの。


さらに、ワッフル、カルゼ、ツイル、ポプリンと、オーガニックコットンの幅広い素材開発により、組み合わせのきく多様なアイテムが構成されている。
人気のカップ付きインナーやナイトウエアも「プリスティン」のスタンダード

メンズパジャマも着やすさが魅力
「地球の未来を想い、化石燃料を極力使わず自然素材と職人の技で挑戦した気持ちの良い毎日のためのものづくり」が今回も貫かれている。