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「アタッチメント」デザイナー交代後初のコレクションをショーで発表
榎本光希が手掛ける新生「アタッチメント」が2022年2月1日、東京・新宿区の会場で2022秋冬コレクションをランウェイショー形式で発表した。
昨年、ブランドを設立した熊⾕和幸から榎本光希へデザイナー交代を発表した「アタッチメント」。昨年の12月にコレクションの先行ビジュアルを公開していたが、今回のランウェイショーでその全貌が明らかになった。
広々とした無機質な空間にライティングでデコレーションを施したような会場。そこに現れるのは、シンプルながらも立体的で、エレガントなコレクション。アメリカのミニマリズム、コンセプチュアル・アーティストであるロバート・ライマンの作品にインスピレーションを受けたという今シーズンは、ライマンの作品でもよく見られる「正方形」がキーとなっている。
「これまでアタッチメントではあまりなかったオーバーサイズやリラックスシルエットにも挑戦した」という榎本デザイナーの言葉通り、ボックスシルエットのコート、シャツやジャケットに取り付けられた正方形のポケット、肩にボリュームを出し短めの丈に仕立てたブルゾンなど、統一された“四角い”シルエットが新しいブランドの意志を感じさせる。
また、多くないカラーパレットながらも多彩な表情を見せているのは、その繊細な素材選びの妙によるもの。ウールのツイードやシルクなどの特徴的な素材もありつつ、絶妙な素材の差をレイヤードで見せることでコレクションの奥深さを演出した。ブランドらしいエレガントさを残しつつ、柔らかく軽い素材で“カジュアルダウンした”という靴を取り入れるなど、時代の空気感もバランスよく組み合わせていた。
榎本デザイナーは、2020春夏シーズンにスタートしたメンズブランドの「ヴェイン(VEIN)」のデザイナーも引き続き務めるという。「真っ白な会場は、ブランドを真っ白に塗り替えて新しいアタッチメントを打ち出していきたいという意味を込めた」と榎本デザイナー。以前のアタッチメントがそうだったように、パリなど海外での発表も目指していきたいと、その若きデザイナーは今後の目標をしっかりと見据えていた。