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2020 18 Sep

「バーバリー」2021春夏コレクションを発表 再生し、命を循環する自然、海へのオマージュ

 「バーバリー(Burberry)」は、2020917日、2021年春夏コレクションを発表した。

 今回のコレクションテーマは「イン・ブルーム」。チーフ・クリエイティブ・オフィサーのリカルド・ティッシは、トレンチコートが夏のビーチで砂と水にまみれるかのような、イギリスのサマータイムからの着想で、復活や若さ、絶え間なく再生され生き続ける自然をテーマとしたという。アーティストのアンネ・イムホフとコラボレートし、エリザ・ダグラスのライブミュージックにのせて、自然の森を舞台に繰り広げられるパワフルなライブパフォーマンスをオンラインにて発表した。

 セットは森なのだが、深い海の中で繰り広げられる人魚とサメのラブストーリーを思い描いたというコレクションには、常に美しく、時に残酷で、ロマンチックであり、またイギリスが持つ多面性と自由を表現するものとして、海から受けるインスピレーションが色濃く出ている。それは防水のギャバジンを発明し、水と共存しながら自由なクリエーションを広げてきた同ブランドのDNAにもリンクしている。

 例えば、メンズ、ウイメンズとも、サメ(人魚?)のしっぽ、灯台、ウミヘビ、海の神・ポセイドンのような海を連想させるモチーフのプリントが、水彩画風、またはイラスト風の様々なテイストで各所に登場。波によって表情を変える海のような、コバルトブルーのオプティカル模様や不規則なチェックなども使われている。さらに海にちなんだフィッシャーマンズジャケットやボーダー使い、またメンズでは船乗りが着るようなオーバーオールやエプロン風のディテールが、一方ウイメンズではこちらも釣りのウェーダーのようなニーハイのロングブーツが印象的だ。またウイメンズのイブニングでは、光る鱗を想像させるようなクリスタル使いのミニドレスやポロ、トラウザーなども登場する。ブランドのアイコン的存在であるトレンチコートは、メンズ、ウイメンズとも充実しているが、メンズではノースリーブで展開、ウイメンズではラバー加工のコットン、レザー、デニムなどの異素材をつなぎ合わせたり、フロントとバックで長さやイメージを全く変えるなどのディテールが生きている。

 同コレクションは公式サイトおよびYouTube、そしてラグジュアリーブランドとして初めてツイッチと提携しライブ配信を行った。

文:田中美貴

「バーバリー」2021春夏コレクション