アパレルウェブ メゾンニュース
「グッチ」環境負荷の削減目標を4年間前倒しで達成
「グッチ(GUCCI)」は ピープル(人)とプラネット(地球)のためにポジティブな変革をもたらすことを目指すコミットメントを示すデジタル プラットフォーム「グッチ エクリブリウム(Gucci Equilibrium)」の拡充から1年を経て、Equilibrium.Gucci.com にて新たにインパクトレポートを発表し、同社の取り組みの進捗や活動内容を報告、および2020年の実績を集計した環境損益計算書(EP&L1)もこちらに公開した。
これは同社が2015年に基準値を設定以来、2020年末までに環境負荷総量を44%、温室効果ガス排出量47%削減、2025年までの目標値を4年前倒しで達成し、2015年から毎年、前年比で継続的に環境負荷の削減が進んでいることも示している。2020年には前年と比較して温室効果ガス排出量を17%削減し、フットプリント(商品やサービスの原材料の調達から生産、流通を経て最後に廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガスの排出量をCO2に換算したもの)全体を9%削減した。
レポートの主な内容の要約は以下の通りだ。
■ピープル(人々)
• イタリアのBest Workplace 2020を受賞(2年連続)
• ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョンの統合・強化を推進するグローバル エクイティボードを創設
• 世界中の女性管理職者が57.4%を占め、フランスの2020年ジェンダー パリティ指数において98/100の評価を獲得
• ジェンダーの平等のためのプロジェクトと擁護団体の支援に向けて、CHIME FOR CHANGEを通じて2020年1年間で1,750万ドル以上の寄付金を調達し、89カ国442のプロジェクトに資金提供、28,379名の女性と少女に直接影響をもたらす
• 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)による2020年の「Welcome. Working for Refugee Integration」賞を受賞(2年間連続)
• ワクチンへの公平なアクセスをはじめとしたCOVID-19の世界規模での救援活動に、250万ユーロ以上の支援金を寄付
• パンデミックで打撃を受けたイタリアのファッションサプライヤーを支援するためにバンカ・インテーザ・サンパオロと共に有利な条件で迅速に融資を受けられるプログラムを立ち上げ、2020年12月31日付で2億ユーロを上回る融資を実施。北米各地の多様なコミュニティで社会貢献や人種間の平等を促進するため、500万ドルのChangemakers 基金を創設し、2020年には12都市52,000人にポジティブな影響をもたらす。また、ファッション業界を志望する多様な背景を持つ才能ある若者を支援するため、150万ドルの奨学金プログラム を開始
• ラグジュアリーファッションを生み出すクラフツマンシップとその技術の継承を目的とする「Gucci École de lʼAmour」を2018年に開校し、526名の職人候補生が入学
• 世界各地の10校のファッションスクールから選出された若手デザイナーに、プロとしての実践的な研修の場を提供し文化交流を促す「グッチ デザイン フェローシップ プログラム」を導入
■プラネット(地球)
• 2020年度環境損益計算書では、グッチは自社の事業活動および全サプライチェーンにおいて、2015年を基準値として環境フットプリント44%削減、温室効果ガス排出量47%削減を達成
• 2018年以降、温室効果ガスプロトコルのスコープ1、2、3においてカーボンニュートラルを実現
• 全世界の事業所における再生可能エネルギーの使用率を2020年に93%を達成、2022年までに100%実現の予定
• 原料・素材の総合的なトレーサビリティを95%確保
• 循環型ビジネスモデルを追求し、「グッチ サーキュラー ラインズ(Gucci Circular Lines)」からの初のコレクション「グッチ オフ ザグリッド(Gucci Off The Grid)」をローンチ
• グッチ ショップとオンラインショップで環境に配慮したグリーンの新パッケージを導入。
• ファッションショーなどのイベントにおいて国際規格ISO 20121認証を取得
• 190万ヘクタール以上の森林、マングローブ林、生物多様性の保全と再生のための投資を実施
• 環境再生型農業への投資を含む、新たな環境戦略ポートフォリオを発表
• 絶滅危惧種の野生動物や生息地の保護を目的としたライオンズシェア基金に加盟
■ 「グッチ」公式サイト