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2021 31 Mar

「アクオド バイ チャヌ」伊勢丹のサポートを受けショーを開催 

 「アクオド バイ チャヌ(ACUOD by CHANU)」が、2021年3月30日に伊勢丹のサポートを受け東京・新宿で2021秋冬コレクションショーを開催した。

 

 会場は伊勢丹新宿本店の駐車場のあるビル「パークシティイセタン1」の屋上部分。伊勢丹が駐車場をファッションショーに使用するのは初めてで、同社は会場提供と運営サポートを行なった。デザイナーの李燦雨(チャヌ)デザイナーは開催までの経緯について「国内のブランドを探していた伊勢丹でポップアップストアをすることになり、ただポップアップショップを行うだけではつまらないし、アクオド バイ チャヌが5周年を迎える記念にショーを行うことになった」と話す。

 ショーのテーマは、2021春夏コレクションに続き、新約聖書「ヨハネの福音」8章32節から抜粋した言葉“Then you will know the truth,and the truth will set you free”。チャヌが「コロナ状況下でも自由を伝えたかった」という同ショー。印象的なのはなんと言ってもタータンチェックだ。これは英王室御用達でもあるスコットランドのテキスタイルメーカー「ロキャロンオブスコットランド(Lochcarron of Scotland)」の生地だ。2年ほど前ロキャロン社が同ブランドに取り組みを提案し、チャヌがスコットランドまで赴き、ロキャロン社の生地を選んでコレクションを製作した。タータンチェックが、象徴柄として使用する伊勢丹との協業に結びつくきっかけを作ったそうだ。

 スコットランドを舞台にした米映画「ブレイブハート」からもインスピレーションを得た今シーズンのファーストルックは、剣と盾を持った騎士を思わせるルック。タータンチェックのアイテムをレイヤードし、スコットランドの民族衣装キルトルックの象徴である皮袋を思わせるバッグを斜めがけにした。その後も、色とりどりのタータンチェックをふんだんに使用したフリュイドシルエットのルックが続く。ダークでアングラ感のあるルックを得意とする同ブランドを知っている関係者や顧客から見ると新鮮だ。ただ、タータンチェックを切り替えたり、切り込みを入れて肌見せをしたり、シグネチャーであるファスナーを装着したりするなど、相変わらずエッジは効いている。

 ショーには、西山茉希や明日花キララらがモデルとして参加。元KAT-TUNの田口淳之介も登場し、ゲストの注目を集めていた。フィナーレではモデルたちが群衆のようにウォーキング。デザイナーのチャヌも剣を持って登場し、自由と勇気を謳った。

 

 同ブランドは2021年3月31日から4月6日まで伊勢丹新宿店 メンズ館2階 メンズクリエーターズでポップアップショップを開催する。

文 山中健

画像:アクオド バイ チャヌ

「アクオド バイ チャヌ」2021秋冬コレクション

 

 

「アクオド バイ チャヌ」公式サイト