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「コトハヨコザワ」が過去作のみで構成したランウェイを3年ぶりに開催 ショー終了後には全ラインのEC販売も
「コトハヨコザワ(kotohayokozawa)」が、2022年5月27日(金)に東京・江東区のホテルイースト21に併設するガーデンプールでランウェイショー「Nothing Toooo Much」を開催した。今回お披露目したコレクションはほぼ全てが過去作からなり、メインラインをはじめ、プリーツのカットソー・ニットなどを中心とした「トゥードゥー コトハヨコザワ(todo kotohayokozawa)」、再利用品のみを使用した「サムバディ コトハヨコザワ(somebod kotohayokozawa)」、ZOZOとの協業で企画している「シンク コトハヨコザワ(SINK kotohayokozawa)」の4ライン。フィジカルでのショー開催は2019秋冬コレクション以来、実に3年ぶりとなった。
屋外プールには所々にバルーンが浮かべられ、あたかもパーティーが終わった後のような雰囲気が漂う中でショーはスタートした。ホテル周辺の街並みと、デザイナーの横澤琴葉が生まれ育った名古屋市郊外に親和性を感じて「自分だったらここの良さを引き出せると思った」と語ったように、ユーモアを大切にする彼女だからこその演出だ。
ルックは全体を通して足回りや腰回りにポイントを置いたものが目立った。横澤デザイナーが在学中から得意とする、ウェストに切れ込みを入れてショーツを見せるデニムのほか、大胆なシェイプのリメイクジーンズなどにはブラトップや変形トップスをレイヤードした。さらに横澤デザイナーの夫、日高俊が手掛けるアクセサリーブランド「ヒダカ(HIDAKA)」のアイテムまでも取り入れられた。なお、今回のスタイリングを手掛けたのはスタイリストの小山田孝司。過去15年分の異なるラインのアイテムをミックスしながら、ローライズなムードに再構成してみせた。
ブランドアイコンともいえる「トゥードゥー コトハヨコザワ」のプリーツも、デザインは変わらずアップデート。メロー加工が施されたフェミンな印象のある同アイテムだが、今回はメンズモデルを起用して提案の幅を広げた。エスニックなアクセサリーやユーズドのフットウェアを“即興的”に合わせたスタイリングは、”まだ気付いていない魅力をどれだけファッションの力で引き出すことが出来るか”というステートメントの意味とも結びつく。
高校の授業課題で制作したというアイテムも多数登場した。2022春夏シーズンの着物型ガウンに羽織った襦袢(じゅばん)がその好例で、透け感のある軽い装いをバランス良くみせた。一方、音の演出においても2000年初頭のカルチャーから影響を受けたアーティストの楽器を使用し、「世代間で異なるアウトプットをシームレスに繋げたかった」という横澤デザイナーの思いが集約されたランウェイとなった。
ショー終了後には、ブランドECサイトで「コトハヨコザワ」の全ラインの販売を開始。2022春夏シーズンのアーカイブアイテムをはじめ、「トゥードゥー コトハヨコザワ」や「サムバディ コトハヨコザワ」などのアイテムを購入可能だ。