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2020 16 Oct

「ドリス ヴァン ノッテン」LAにアメリカ初のショップをオープン アートの発信やコミュニティとなる創造的な場に

©︎JimMangan

 「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」が、2020年10月9日米ロサンゼルスのラ・シェネガ通り (La Cienega Boulevard)にアメリカで初の拠点となるショップをオープンした。

 北ラ・シェネガ通りは高級住宅街のビバリーヒルズや賑やかなサンセットストリップに近いエリアだ。8,500平方フィートもの広々としたショップは、「ドリス ヴァン ノッテン」の店舗の中で最大規模となる。この場所の広さを生かし、またロサンゼルスが持つスピリッツとエネルギーを空間に落とし込んで、従来の店舗にはない、さまざまなアートやクリエーションの発信の場となるショップとなっている。

 

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 敷地には広いパーキングで仕切られた2軒の建物が並んでいる。2階建ての「ビッグハウス」がメインの店舗で、1階にウィメンズ、 2階にメンズのコレクションが並ぶ。もうひとつの「リトルハウス」は自由度の高いスペースだ。店の外は深々とした緑でおおわれて、「ドリス ヴァン ノッテン」のボタニカルに対する愛をあらわしており、店内には日本人のボタニカルアーティスト、東信の作品も置かれている。「ビッグハウス」の入り口には、スタインウェイのグランドピアノが設置されており、さまざまなピアニストが招かれ、演奏することになる予定だ。

 店内は明るくはっきりとしたコントラストを描き、壁はオプティックホワイト、床はグレーのコンクリート。ところどころに「ドリス ヴァン ノッテン」のストアの代名詞といえる鮮やかなイエローが使われている。ほとんどの家具は再利用されたもので、フランス人の家具デザイナー、Johan Viladrichによる要素も至るところに見られる。彼の設計は“ゼロ・ウェイスト”(ごみゼロ)を標榜し、すでにある材料や資材を使用し、既存の家具に合わせることで、まったく新しいものを作り出している。

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 今季のコレクションだけに限定されないのも特徴で、ウィメンズ、メンズのフロアにはそれぞれ「アーカイブ・ルーム」が用意されており、過去のコレクションの中から厳選された服やアクセサリーを購入することができる。コロナ禍が終焉したあかつきには、過去の「ドリスヴァンノッテン」の服を持ち込み、それを修復してリセールするという試みも行われるという。

 そしてアートに重きを置いており、「ビッグハウス」では、L.A.を拠点に活動しているアーティストが、コレクションが並ぶ部屋全体の壁に直接ペイントできる場を提供している。この店舗では、ドリス・ヴァン・ノッテンが感銘を受けたアーティストやデザイナー、職人たちの作品を展示するが、「ビッグハウス」で展示されるものは、ウィメンズ、メンズそれぞれのそのシーズンのコレクションのインスピレーションを反映する。オープニングに伴う「ビッグハウス」の展示としては、 ロンドンを拠点とするデザイナー、アラン・クロセッティ(Alan Crosetti)のジュエリー作品が、彫刻家の Richard Stiplの作品と共に飾られている。

 

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 一方、「リトルハウス」では、コレクションとは無関係に自由にキュレーションされるプログラムが展開される予定だ。最初の展示は、アン・ドゥムルメステールが、インテリアブランドのセラックス社とコラボレーションをした食器やカトラリーとなっている。

 また毎月パーソナリティがキュレーターとして招待されて、レコードをセレクションするが、これも購入することができる。最初のセレクションは、世界的に有名なベルギーのデュオ音楽プロデューサー “2 many DJs によるキュレーションとなっている。さらにポスト・コロナ時代になれば、ショップの上階で、ドリンクや軽食を楽しむことができるオープンキッチンが設置される予定だ。

 「ドリス ヴァン ノッテン」は、コレクションが並びながら同時にアーティストやクリエイター、あるいはファッション・コミュニティが集まる体験の場となりそうだ。

文:黒部エリ

 

 

 ■ ドリス ヴァン ノッテン ロサンゼルス

©︎JimMangan

住所:451 N. La Cienega Blvd. Los Angeles CA 90048 

電話: (310) 880-6125

営業時間: 月から土曜日 11:00 〜19:00 日曜日 12:00〜17:00 

 

■ 「ドリス ヴァン ノッテン」公式サイト