繊維ニュース 編集部ブログ
2025
24
Mar
羊毛、命が育む繊維
【大阪本社】アパレルメーカーの玉木新雌(兵庫県西脇市)は19日、熟練の“毛刈り師”を招き、自社で飼育するアルパカ、羊、ヤギ50頭余りの毛刈りのもようを一般公開した。驚いたのは毛刈り師の手際の良さ。冬の間、毛でモコモコと膨らんだ動物たちが、次々とすっきりとしていく。まるでリンゴの皮でもむくかのようだ。一見したところ毛は泥やふんで汚れているが生え際は純白で、ふわふわ。刈ったばかりの毛は体温が残っていてとても暖かい。当日早朝は季節外れの雪、吹き付ける風が顔に痛かった。動物たちも毛のない今は朝晩、身を寄せ合って寒さをしのいでいるのだろう。毛が動物の命から育まれていることに改めて思いをはせる。温かな春はもうすぐそこまで来ている。
(学)