【上海支局】先月末に約1週間、ベトナム・ホーチミンに滞在した。昼夜問わず、街には若い人があふれ、熱気を感じた。景気が鈍化する中国・上海で暮らす筆者には、懐かしくもあり、うらやましくもある光景だ。「今のベトナムは２００８～２０１０年ごろの中国に似ている」と、上海駐在経験がある現地の日系企業関係者は話していた。一方で、大気汚染や貧富の格差の拡大など、社会の矛盾も少なくないようだ。「もうかっているのは大企業ばかりで、庶民の生活は改善していない」という厳しい意見も聞かれた。第2期トランプ政権の追加関税の対象になるリスクが高まるなどで、先行き不透明感が強まっているのはベトナムも同じだ。（祐）