繊維ニュース 編集部ブログ

2023 25 May

「ゼロコロナ」の傷跡

 【上海支局】2年ぶりの武漢(湖北省)。平日午後の漢口駅前広場(写真)や、観光地の旧租界エリアは閑散としていた。前回の訪問は、新型コロナウイルスの発生で大混乱した後の21年。それから活力が戻るどころか、むしろ活気を失っている。「(コロナを厳格に抑え込む『ゼロコロナ』政策が実施された)昨年はきつかった」と、ある武漢市民は話す。マンションで1カ月に及ぶ厳しい隔離を経験した。海外移民を考えている人も多いと言う。ゼロコロナの傷跡は深い。人々が将来への自信を取り戻さなければ、消費の回復は見込めない。(祐)