【大阪本社】新型コロナウイルス感染症の流行が、ビジネスセミナーや集会の在り方を大きく変えるかもしれない。

　5月末とある企業が初めてオンラインのビジネスセミナーを開いた。コロナ禍で急速に広まったテレビ会議アプリ「ズーム」を活用したもの。参加者のみならず、主催者も同じ空間に集まることなく、セミナーを実施するという試みだ。

　小職は子供がうるさいので自宅の一室に閉じこもってスマホでセミナーに参加した。オンラインセミナーは初体験だった。それぞれに通信環境が異なる上、スマホやパソコンといった利用デバイスも多種多様だろうに果たして成立するだろうかと少し不安に感じていた。

　結果としてセミナーは、なんの滞りもなく進行した。講師への視聴者の質疑応答までオンラインで完結した。あえて言うならば資料が画面で表示されるため、たとえ参加者がそれぞれの意思でめくり返そうと思ってもできないといった不便はあったが、それぐらいのものだ。全く従来のセミナーと変わらないことを人が集うことなく実現してしまった。

　感染症拡大の抑止という点でも、会議室を抑えたり、人の移動の手間を省いたりできるという点でも今後、この手法は大いに普及していくことだろう。　　　　　　（学）