繊維ニュース 編集部ブログ
2019
12
Dec
NICの紹介冊子
先日、福井市にある日華化学のNICCAイノベーションセンター(NIC)を訪れる機会があった。2017年に完成した建物の外観は、福井の主要産業である繊維を象徴する羽二重織をイメージした造り。入ってすぐにある緑色の丸いソファーは同社のロゴマークのように四つ置かれ、その前には研究成果を紹介する展示コーナーが設けられている。
オープンイノベーションを推進するNICのキーコンセプトは「BAZAAR(市場)」で、知恵や技術をグローバルに交換するバザールのような場としている。訪問した日は残念ながらゆっくりと見ることができなかったのだが、頂いたNICの概要を紹介する冊子を帰って読むと、興味深い開発テーマが多く紹介されていた。例えば「フェムトリアクター」はフェムトリットルの極小液滴をダイレクトに反応させる界面反応場型の技術。フェムトはナノを超える1千兆分の1で、なかなか想像しにくい世界だが、これはエレクトロスプレーによる糸の染色技術の開発から発展していったとのことだ。
NICを紹介する冊子はイラストや写真もうまく使い、分かりやすい構成。企業案内とは別にこういった冊子があると企業の方向性もより理解しやすくなる。(星)