繊維ニュース 編集部ブログ

2019 05 Nov

職人の存在価値

 【中国・四国支社】先日、広島県福山市で学生主導のデニムツアーが開かれた。デニム製造の篠原テキスタイルや縫製のNSG、染色・洗い加工の四川などの見学に同行した。こうしたツアーは、産地の背景はもちろん、仕事に対する姿勢を自分の蓄積として聞くことができ、とても勉強になる。

  印象的だったのは、NSGの名和史普社長が「ジーンズは刺身みたいなもの」と語っていたこと。刺身はシンプルな食べ物で、質の良いものはそれなりに値段が高いが、誰でも食べたい。また、良い職人が良い包丁で料理すると格段に味が変わる。ごまかしが効かない、高い技術と高品質な素材、「本物」が何よりも求められる商品だと改めて感じる。(小)