繊維ニュース 編集部ブログ
2019
21
Nov
ふ化
【東京本社】インテリアの総合展「ジャパンテックス2019」会場を見て回っていると、手作り感のあるしゃれた照明器具や、凝ったデザインのインテリア家具が飾られているブースがあった。よく見ると「高校生ものデザインコンテスト」の入賞作品だった。
これは全国高等学校インテリア科教育研究会(インテリア科、およびそれに準ずる学科を設置している全国の高等学校25校が加盟)に加盟する学校からエントリーされた作品。筆者からすると、高校生のコンテスト作品と説明がなければ、普通に市販されている商品と思ってしまうほど、出来が良いと感じる。ジャパンテックスではここ数年、このコンテストの入賞作品を展示しており、若きデザイナーの卵たちには大きな励みとなる。
今の世の中、良いものを安くというのが当たり前。安定した品質で低価格。どうしても商品は同質化してしまう。もちろん、生活者には安くて良い商品は大いに必要だが、一方でとがったデザイン、革新的なアイデア、他にないコンセプトなど、同質化していないこだわったものが、違う意味で生活や感性を豊かにすることも多々ある。モノ作りの国・日本の若きデザイナーの卵がふ化できる環境が、たくさんあってほしいと願う。(東)