繊維ニュース 編集部ブログ

2024 28 Jun

藕絲

 【東京本社】自宅から最寄り駅までの通勤途中にある公園では今、ハスの花が見頃だ。ここに咲くハスは2千年以上前の実から発芽させた古代ハスといわれる希少種で、朝の通勤時間帯には数時間しかない開花のタイミングをカメラに収めようと多くの人が池の回りに集まってくる。実はハスの茎の繊維からも藕絲(ぐうし)という糸を作ることができる。発祥とされるミャンマーではその糸を使った藕絲織が今でもあるという。手間暇と根気が必要なこともあり、残念ながら国内での生産はほぼ行われていない。ひんやり滑っとした独特な触感で、高価な代物らしく出回ることは少ないが、一度は触れてみたい。(日)